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『関ジャム』布袋寅泰が明かすBOØWYの秘密とベルリン。「音楽的にかなり攻めてた」

文=寺西ジャジューカ(てらにし・じゃじゅーか)

『関ジャム 完全燃SHOW』(テレビ朝日系)Twitter(@kanjam_tvasah)より

 3月6日の『関ジャム 完全燃SHOW』(テレビ朝日系)は「一流アーティストたちのマニアックなトークを大放出する延長戦SP!!」。これまでの放送で泣く泣くカットした貴重シーンをお届けする内容だった。

BOØWYはドラムのフィル・インを禁止していた

 2月13日放送の布袋寅泰特集で行われた「プロが選ぶ布袋のメロディーのメイク」で、音楽プロデューサーの本間昭光とコブクロの小渕健太郎が取り上げたのはBOØWYの「ONLY YOU」だった。2人が注目したのはこの曲のコードワークと転調だ。

「曲頭Eキーから『夜の街~』C#キーへの自然な転調が絶妙」(本間)
「Aメロ終わりから気付かないうちに転調している。この転調は、自然すぎて気付かない程」(小渕)

 この曲のAメロ終わりからの転調は、何度聴いても気持ちいい。自由に行き来しているようだが、その一方で理知的でもある。さらに、布袋はBOØWYのリズム隊について言及した。

「BOØWYというバンドは完璧なボーカリスト、そして僕。で、ドラム、ベース。ドラム、ベースはどっちかって言うとお世辞にもうまいタイプの、いわゆるテクニカルなミュージシャンじゃなかったんですね」
「僕とヒムロック(氷室京介)のようなカラフルな音楽性ではなかったけど、むしろやっぱりBOØWYの半分はリズム隊のストイックなビートにあったと思います」(布袋)

 まずは、“直立不動のベーシスト”松井常松について。松井はコード名すらわからなかったそうで、だからこそ「俺はこれしかできない」と命を懸けて8ビートを弾くベーシストだった。

「もう、血が出るくらい。その命懸けてる8ビートっていうのは、これはカッコいいんですね」(布袋)

 続いて、“原子のドラム”高橋まことについて。音楽プロデューサー・mabanuaは高橋のある特徴を指摘した。BOØWYの曲を聴くと、ドラムのフィル・イン(曲中の変わり目などに即興的なフレーズを入れ、変化をつける)があまりないのだ。

「それね、僕が禁止してたの。まこっちゃんはちょっと僕らより年代が上(高橋は布袋の8歳上)なので、ベンチャーズとかビートルズとか『フィルはこうだよね』っていうフィルが得意なわけですよ。でも、それやっちゃうと普通になっちゃうから、とにかくフィル禁止。もしくは、僕のほうが『このフィルやってくれ』と」(布袋)

 BOØWYを聴くとやけにドラムがシンプルな点が気になっていたが、その理由がわかった。“機械的”と紙一重の正確なビートは、布袋がオカズを禁止していたからだったのだ。意図的なドラムのシンプルさは、BOØWY解散後の氷室の楽曲でさらに顕著となる。ボーカリストとしても、布袋が志向したビートは気持ちよかったのだろう。

 ドラムの鳴り方(サウンド)に変革が起こったのは、3rdアルバム『BOØWY』におけるドイツ・ベルリンでのレコーディングだ。当時、ドイツでは“ゴッカン、ゴゴカン”と人間味を省いたようなドラムが流行っており、アメリカやイギリスとはまた違う独特の硬質なサウンドがあった。

「それが僕は大好きで、『ロックンロールバンドにこれを採り入れたら絶対面白いな』と思って。だから、BOØWYって最終的には商業的にヒットしたバンドだけど、音楽的にもかなり攻めてたんですよね。アバンギャルドとポップのバランスを取って。そこが俺たちの狙いだったし」(布袋)

 自分たちのやりたいことを採り入れながら売れるのが、プロとも言える。あと、サブスク全盛の現代にここまで音質にこだわるミュージシャンはおそらく少数派だろう。

ユニットとしてCOMPLEXとB’zはどちらが早い?

 続いては、COMPLEXについて。BOØWYとCOMPLEXの曲がここまで流れる番組は、令和に『関ジャム』と『バナナサンド』(TBS系)くらいじゃないだろうか? しかも、選者が取り上げた曲がマニアックなのだ。大橋トリオが言及したのは『1990』収録の「GOOD SAVAGE」だった。

「布袋さんの持つヤンチャで男前なロックなパートと、繊細でリリカルなパートが共存していて驚かされます」(大橋)

 彼が指摘するのは、ダイナミックなロックのパートから突如突入するアコースティックギターでのギターソロだ。この流れはBOØWYの「JUSTY」でも聴ける、布袋お得意の展開と言える。

 ギタリスト・黒田晃年が取り上げたのは、またまた『1990』収録の「2人のAnother Twilight」だった。

「BOØWY『BAD FEELING』に続く、布袋チルドレンがみんなチャレンジした弾けそうで弾けない最高にカッコいいカッティングリフ。グリス2発でノックアウトです」(黒田)

 BOØWYと比べ、随分と選曲がマニアックだ。まさか、「GOOD SAVAGE」「2人のAnother Twilight」が地上波で聴けるとは。特にJ-POPらしからぬ、洋楽に寄せた両曲。こんなマイナー曲をここまで突っ込むなんて、きっともう2度とないだろう。

 COMPLEXは布袋と吉川晃司によるユニット。BOØWY「1994 -LABEL OF COMPLEX」のゲストボーカルにも吉川が参加しているが、だとしても驚きの組み合わせだった。

「今はユニットってB’zとかたくさんあるけど、あの当時はユニットっていうコンセプトがなかったですからね。ギターとボーカルのユニットは僕らがほとんど初めてだったと思う」(布袋)

 正確に言うとB’zのデビューは88年9月で、COMPLEX始動は89年4月。実際はB’zのほうがスタートは早いのだが、言わずと知れた2人のユニットだっただけにCOMPLEXはデビュー前から話題だった。89年10月「BAD COMMUNICATION」での初ヒットまで時間を要したB’zより世に出るのが早く、布袋の発言はあながち間違いではない。ちなみに、1990年5月放送『JUST POP UP』(NHK)に出演したB’zは、MCの野沢直子から「2人組なんですか? 狩人のような」とイジられており、ユニットというコンセプトがあまり浸透していなかったことがわかる。

「(吉川とは)似た者同士だけど、やっぱり彼はボーカリストだから。パフォーマーだし。僕は根っからのミュージシャンだから。そこは1つにはならない面白さがありましたね。やっぱり、ボーカリストとギタリストは火花散らしてるぐらいがいいと思います。ミック・ジャガーとキース・リチャーズもそうだったし、危ない関係っていうのに僕らもある意味憧れてたし、『あんまりベタベタしないでおこうぜ』っていうのはBOØWYの時代から無意識の中にあったような気がします」(布袋)

 1月25日放送『バナナサンド』(TBS系)に出演した吉川は、布袋との関係について「最近は一緒に飲んだりしてます。ご近所さんだし」「若い頃はいろいろ誤解もあったし」と発言、現在の2人の仲は良好だと明かした。季節が君だけを変える……ではなく、季節はいろいろなものを変える。

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