本多圭の『芸能界・古今・裏・レポート』

泉ピン子、どこまでがホントの話? 橋田壽賀子さんエピソードに疑惑の数々

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泉ピン子 Pi企画株式会社 公式サイトより

 昨年4月4日に95歳で亡くなった人気脚本家・橋田壽賀子さん。その橋田さんを「ママ」と慕っていた女優・泉ピン子が今月15日、橋田さんの海洋散骨を終えたことをマスコミに明らかにしたが、関係者の間からは虚偽発言ではないかと疑う声があがり、波紋が広がっている。

「ピン子は、橋田さんの遺志に従い、今月14日に豪華クルーズ船『飛鳥Ⅱ』に乗船し、15日に海洋散骨を終えたとメディアに報告しましたが、生前、橋田さんが海洋散骨を望んでいたという話を聞いた者はなく、そもそも橋田さんの骨は現在、すべて愛知県今治市にある橋田家の菩提寺におさまっているはずなのです」(橋田さんと親交があった元TBSドラマ関係者)

 ピン子といえば、もとは売れないお笑いピン芸人だったが、70年代半ばから情報番組『テレビ三面記事 ウィークエンダー』(日本テレビ系)のリポーターとしてブレーク。その後、ドラマに出演するようになり、1983年、橋田さんが脚本を担当したNHKの連続テレビ小説『おしん』の母親役で女優として脚光を浴びると、橋田さんに演技力を評価され、国民的ドラマ『渡る世間は鬼ばかり』シリーズに出演するようになった。

「一躍、“橋田ファミリー”の顔となったピン子ですが、その一方、橋田さんや番組プロデューサーの石井ふく子さんといった“虎の威”を借りて、『渡鬼』現場で先輩女優や男優にクレームをつけたり、新人女優をいじめたりしていました。しかも、そのことが報じられると、泣きながら“私はやってない”と訴える。橋田さんも、そんなピン子を信じてしまったんです」(当時を知るドラマ関係者)

 デビュー当時からピン子を知る前事務所関係者も、「ピン子は昔から作り話がうまく、人を惹きつける力があった。要は、嘘つきで、相手を信じさせるのがうまい。橋田さんも石井ふく子プロデューサーも、まんまと騙されてしまったのでしょう」と振り返る。

 実際、『渡鬼』といえば、子役時代から出演していた俳優・えなりかずきが、ピン子にいじめられ、ピン子に対して“共演NG”を出したことを生前の橋田さんが明かしているが、関係者によれば、えなり自身だけでなく、彼のマネジャーを務めていたえなりの母親もピン子の被害者だったという。

「ピン子は、当時所属していた事務所からのバンスでよくシャネルを買い漁っていましたが、それに飽きると、えなりの母親に“あなたもステージママなんだから、もっと良い身なりをしなきゃ”などと言ってお下がりを売りつけるんです。えなりの母親としては、息子が世話になっているから、断われない。かなりの散財をさせられていたようですよ」(元番組スタッフ)

 やがてえなりは、ピン子に対して“共演NG”を出すのだが、2019年、橋田がその事実を自身の連載コラムで暴露。「週刊文春」の取材に、「(ピン子と)一緒に出るとえなり君がおかしくなるんですって。発疹が出たり」と明かして、世間を驚かせた。

 その後、しばらく2人の不仲がメディアを賑わせたが、騒動から2年が経過した21年、和田アキ子のラジオ番組『ゴッドアフタヌーン アッコのいいかげんに1000回』(ニッポン放送)にゲスト出演したピン子が、えなりを「あのガキ」と罵倒し、不仲関係が継続中であることが明らかになった。

「生放送にもかかわらず、“誰のおかげで、あのガキもほんとに!”と叫んだピン子に、アッコも驚いていました。そもそも、2人はピン子が“(アッコと)仲が良い”“親友だ”と言っているだけで、アッコは迷惑しているんです。番組に出てもらっても、人の悪口しか言いませんしね。不仲騒動に巻き込まれ、放送以来、距離を置いているようですよ」(ラジオ関係者)
 
 距離を置くようになったのは、アッコだけではないという。

「橋田さんが元気なときは、みんな仕方なくピン子と付き合っていましたが、橋田さんが体調を崩してからは、TBSの制作スタッフでさえも会うのを避け、どの局もなかば“出禁”状態になっています。自己中心的で、会えば人の悪口ばかりなので、本心では誰も会いたくなくなかったんですよ。ドラマだって、2年前に『痛快TVスカッとジャパン』(フジテレビ系)に出演して以降、出ていないと思いますよ」(前出の元ドラマ関係者)

 テレビ局から見放されたピン子にとって、橋田さんの死は、絶好の話題作りになったようだ。

「橋田さんが熱海に住んでいたため、ピン子も、医師の夫と共に熱海市に移住していたのですが、昨年4月4日に橋田さんが自宅で息を引き取った日、ピン子は自ら親しいスポーツ紙の記者に電話をかけて“橋田先生をひとりで看取った”という趣旨の話をしたそうです。しかし、実際に橋田さんを看取った人は10人近くいたと聞いています」(前出の元ドラマ関係者)  

 ところが、自己顕示欲が強いピン子のパフォーマンスなのか、さらにピン子は、葬儀の詳細や海洋散骨などに関する疑惑だらけのエピソードをマスコミに披露。関係者を困惑させているという。 「ピン子は、“橋田さんの意志に沿って海洋散骨した”と話していますが、遺言書に書かれていたのは、“財産は橋田財団に寄贈する”ということぐらい。散骨には触れられていませんし、“葬儀費用が35万円だった”などという話も全て作り話です」(橋田財団関係者)

 前出の番組スタッフも、「不謹慎な話題作りに、関係者は呆れています。“親しい”という和田アキ子だって、橋田さんを冒涜するような言動は庇いきれないでしょう」と話しているが、ママと慕った橋田さんの“散骨疑惑”によって、テレビ局から出禁、果ては芸能界引退に追い込まれる可能性まで浮上してきたピン子。疑惑に答えることはあるのかーー。

(文=本多 圭)

本多圭(ジャーナリスト)

芸能取材歴40年以上、タブー知らずのベテランジャーナリスト。主な著書に『 スキャンダルにまみれた芸能界のトンデモない奴ら』など。

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最終更新:2022/07/01 11:00
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