日刊サイゾー トップ > エンタメ  > 恋愛は白黒はっきり or グレーも大切?
『オオカミちゃんとオオカミくんには騙されない』3話レビュー

『#オオカミちゃんくん』恋愛は白黒はっきり or グレーも大切に 令和男子にモテるのは…?

「リストじゃない、リストになってない。私はひびきだけだよ」

 ひびきがななをツーショットに誘い出したことで、みんなの心の波がさざめく。

 ひびきが「今日どうでしたか?」と聞くと、ななは「のせりんとすれ違いがあって、のせりんがウチのこと想ってくれてるってあんまり思ってなかったの」

 

なな「自分の気持ちも120%わかってないんだけど、ラブとして好きな確率は、のせりんのほうがでかいなぁって思う」

 それでも、ひびきは諦めない。

 

ひびき「めちゃくちゃ(俺たち)友達じゃん、今。だけど、友達の枠確定でしゃべりたくない。わりと中身もそうだし、考え方も大人の人が好きだから。それに1番近いのがななだから」

なな「いや、まじビックリ」

 ななはモテる。今の時点で、ひびき、のせりん、りおからアプローチされている。もはや単独政権。なぜなながモテるのか、推理してみた。ヒントとなるのは、第2話の、りおとひびきの帰り道でのトーク。「ななちゃん、一見子どもっぽいけど大人なんだよね」

 もしかして今回の『オオカミちゃんくん』、ポイントはここにあるかもしれない。恋に夢中になりすぎるのではなくて、自分の考えをしっかり持っていて、人との接し方もソツがなく、恋をするにしてもどこか余裕がある。誰かの心の中に入り込み過ぎず、自分の心にも誰かを入れすぎないのがモテるコツ!? 今どきの若い人たちの恋愛の価値観が現れているようだ。

 もちろん、にのんも負けてられない!

 

にのん「(ななと)何話してきたの?」

ひびき「マジの世間話。今日何があったとか、中間告白のこととか」

 ひびきの言ったことは、ウソだけどウソじゃない。そりゃ具体的に言えないよ。にのんを傷つけてしまうかもしれないし、優しさで言えない。でも、にのんは全く納得してない。もしかしてこれが、にのんとななの差なのかもしれない。全てを知りたいにのん。白黒はっきり。でもななは、グレーも大切にしたいんだろう。世界は怖いから、優しいクッションも必要なんだ。

 でも、にのんは踏み込む。ブレーキなんて知らない。

 

にのん「ななちゃん、気になってるの?」。

ひびき「気になってるというか、もっとしっかり話したい。自分の中で話したいリストにいる」

にのん「ない、私は。リストは」

ひびき「どういう意味?」

にのん「リストじゃない、リストになってない。私はひびきだけだよってこと」

 大人はなかなか言えない切れ味。ななとはまた違う魅力があって、それこそがにのんの強さだと思う。

 一方、しおりも完全にスイッチが入ったようだ。りおを夜の屋上に誘う。アトリエで作成していた狐のお面を見せ、「これ光らせてみて。なんか書いてない?」

 ブラックライトで照らすと、そこには「気になってる」の文字。

 

りお「可愛いことする、この子(笑)」

 しおり、なんちゅう上級テクを使うんだ!

 いやぁ、恋って苦いですね。アトリエに戻ったメンバーたちが、後ろから光を当てて、障子に映った自分たちのシルエットを写真で撮り合うシーンでのこと。

 ななとのせりんが影で遊んで、シルエットでチューをしたり(※実際はしてない)、腕を絡ませてハートを作ったり。もうラブラブなのだ。目の前にいるひびきの悲しそうな表情。それを見て、にのんは何を思ったんだろう? りおの表情も暗い。

 光の世界にいるとつい忘れてしまう。この世界に影があることを。片思いだから見えてしまう、切ない影。こっちにもライトを照らしてほしい。眩しいほどに。

 

最終更新:2022/09/10 19:00
12
関連記事
ページ上部へ戻る

配給映画

トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • twitter
  • feed
特集

【4月開始の春ドラマ】放送日、視聴率・裏事情・忖度なしレビュー!

月9、日曜劇場、木曜劇場…スタート日一覧、最新情報公開中!
写真
インタビュー

『マツコの知らない世界』出演裏話

1月23日放送の『マツコの知らない世界』(T...…
写真
人気連載

『24時間テレビ』強行放送の日テレに反省の色ナシ

「愛は地球を救う」のキャッチフレーズで197...…
写真
イチオシ記事

バナナマン・設楽が語った「売れ方」の話

 ウエストランド・井口浩之ととろサーモン・久保田かずのぶというお笑い界きっての毒舌芸人2人によるトーク番組『耳の穴かっぽじって聞け!』(テレビ朝日...…
写真