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岸田首相が夏の解散総選挙を決断できない理由は統一地方選で大量落選の公明党?

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国会議事堂(「Wikipedia」より)

 国会議員秘書歴20年以上の神澤志万です。

 「いつカイサン(解散総選挙)するのかなあ?」

 最近の国会女子たちの悩みは、もっぱら解散総選挙です。すでに報道では「6月21日解散、7月23日投票」と具体的な日程まで書かれ、中には「自民党が議席を大幅に減らす……」という記事もありました。

 この「6月21日」は、今国会の会期末にあたります。最終日に岸田文雄総理が衆議院を解散するのでは? ということですよね。報道を知った経験の浅い新人議員たちは慌てていましたが、ベテラン秘書たちからすると、「そんなに真に受けなくても……」という感じです。

各党が選挙に積極的になれない……

 「今は解散総選挙については考えておりません」

 大型連休中の5月4日には記者団にこう話していた岸田総理は、連休明け9日の衆院財務金融委員会では質問を受けて「どのタイミングで国民の信を問うべきなのか。首相の専権事項として適切に判断すべきものだと考えている」と答えています。

 衆議院解散は総理の専権事項なので、いつ決まるかは本当にわかりません。「常在戦場」といわれる衆議院ですから、準備をしておくに越したことはないのですが、ベテラン秘書たちのほとんどは「夏はない」と思っています。

 理由はいくつかありますが、まずは公明党の体制が整わないことです。この春の統一地方選挙で、公明党は過去最多となる12人が落選しました。この分析や対策をしてからでないと、選挙戦略も立てられないということです。

 解散には「内閣の総意」が必要ですから、岸田総理が閣議で解散の意向を示した場合、公明党の斉藤鉄夫国土交通大臣が反対を唱える可能性だってあります。反対する大臣がいた場合は、罷免して総理がその大臣を兼務し、内閣の総意を得るということも可能ではありますが、これでは自民党が公明党との連立与党をやめるということになりますよね。そのような決断を岸田総理ができるでしょうか。

 それに、どの政党も候補者擁立が間に合わない現状もあります。前回の総選挙は2021年10月に行われました。衆議院議員の任期は4年ですから、その半分にも満たない時期での解散は、みなさんのご理解を得られるでしょうか。

 一方で、会期末が近づけば、パフォーマンス的な野党の内閣不信任案はまた提出されるでしょうが、はっきり言って相当な理由がない限り、時間の無駄でしかないと思います。

 次の選挙では日本維新の会の「躍進説」もありますが、実力不足です。たとえ野党第1党になれたとしても、すぐに実力が露呈して国会が混乱すると思います。野党第1党になれなかった場合は、自民党との連立会派に前向きになると思いますが、維新と自民が組めば公明党が連立を見直すでしょうし、岸田総理にとっても解散するメリットは見当たりません。

 本来の解散とは、たとえば消費税や小選挙区制の導入など政治が行きづまった時に「国民の審判を受ける」ためのものです。世論調査などを参考にして自民党に有利なタイミングでの解散というのは、どうなんでしょうか。

「選挙カー」ってどう思います?

 この際ですから、選挙そのもののあり方を見直して、議論するのもいいかもしれません。

 今年の統一地方選挙では「街宣車不要論」も高まりました。私たち選挙をやる側からすれば、街宣車は数少ないアピール方法の一つですし、法律で認められている行為ですので、クレームを直接ではなくSNSなどで呟く人たちのことはあまり考えません。しかし、病気療養中や小さなお子さんがお昼寝しようとしている時などに「騒音」と思われてしまう現実も見直すべきだと思います。

 以前から街宣車に関するアンケートは行われているようで、NHKの昨年の調査では10代から80代の50人に聞いた結果「必要」が10人、「必要ない」が40人だったそうです。

 また、神澤の周囲でも、世代が若くなればなるほど、明確に「街宣車はうるさい」「いらない」「候補者の情報はインターネットで検索すればいい」という答えが多かったです。

 一方で、40代以上では、選挙といえば街宣車が当たり前なのか「病院や学校の近くなど配慮は必要だが、今まで通りでいい」という感じでした。情報に対して高齢者は受け身の傾向が強く、若い世代の方が積極的な傾向があるようです。

 国政選挙の場合は各選挙区の候補者は数人程度ですが、統一地方選では何十人もの候補者が同じ地域を街宣しますから、「騒音」と思われる事態もあったようです。駅前などで対立候補同士が行き交うと大変ですよね。

 では、どうすればいいでしょうか。「街宣車は不要」と思われるみなさんには、ぜひとも投票という行動で意思を示してほしいです。今回の統一地方選では、街宣車を使わず徒歩や自転車でアピールしている候補者も目立ちましたね。自分に感覚の近い候補者を選んで投票することが、街宣車以外の選挙手法に変えていく第一歩になります。

 街宣以外では、各戸に配布される『選挙公報』という新聞もありますが、紙面だけでなく、選挙管理委員会のホームページで全候補者の選挙広告が見られるようにするとか、駅や役所などにタッチパネルで候補者情報を検索できるような端末を設置するとか、いろいろ話し合えるといいですね。

 なお、地方選挙も国政選挙も全体的な投票率は下がり続けていますが、今回は投票率が上がった地域もあり、女性や新人の議員が増えた例もありました。投票率の上がった選挙区の状況を分析して、今後につなげてほしいです。

経験20年以上の現役国会議員秘書

かみざわしま

最終更新:2023/05/13 07:00
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