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実は凄い芸人の宝庫?浅草の“じゃない方”のお笑い団体「東京演芸協会」とは

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浅草フランス座演芸場東洋館(「Wikipedia」より)

 東京・浅草。コロナ禍の影響もピークを超え、インバウンド解禁による海外からの観光客等でかつての盛況を取り戻した感のある浅草六区において、年中無休でいろものを中心とした演芸の興行を行っているのが、「浅草フランス座演芸場東洋館」通称「東洋館」だ。建物を同じくする落語中心の寄席「浅草演芸ホール」とともに、浅草お笑い文化のメッカとも言える場所だ。

 ちなみに「いろもの」とは落語以外の演芸を指す言い方で、寄席の出演者の名札が、落語家は黒い墨文字、他の出演者は朱色の色文字で書かれている事から、落語以外の芸人を「色ものさん」と呼んだ事が言葉の始まりで、決して「半端な」とか「本筋を外れている」という意味ではない事を強調しておく。

 東洋館の前身は正式名称通りフランス座というストリップ劇場で、幕間に渥美清、萩本欽一、東八郎などがコントを演じ、ビートたけしがエレベーターボーイをしながらコントやタップダンスを学んでいた事は映画「浅草キッド」にも出てくる有名なエピソードだ。

 現在、東洋館では「漫才協会」「ボーイズバラエティ協会」「東京演芸協会」の3団体が交代で公演を行っている。

 この3つの協会で一番有名なのは、青空球児好児、おぼん・こぼん、ナイツ等、テレビでおなじみの芸人を多数擁する「漫才協会」であり、ここに関しては詳細を書くまでもなく皆さんご存じだと思う。

 「ボーイズバラエティ協会」は元々、あきれたぼういず、灘康次とモダンカンカン、東京ボーイズ等、楽器と話術に長けた「ボーイズ芸」と言われるグループが多く所属していたが、現在はその他の演芸にも門戸を広げ、タブレット純やグレート義太夫等が所属し、テレビやラジオ等でも活躍している。

 そしてもう1つの団体が「東京演芸協会」で、ピン芸人が多く所属し、しゃべくり漫談やギター・ヴァイオリン等の楽器を使った漫談をはじめ漫才・コント・腹話術・ものまね・太神楽・手品・クラウン芸・歌手・日本舞踊・一人芝居・ジャグリング等、多種多様な幅広いジャンルの芸人がいる。

 「日本全国酒飲み音頭」「チャカポコチャ」「血液ガッタガタ」のスマッシュヒットで一世を風靡した中小企業楽団バラクーダの作曲担当ベートーベン鈴木が会長を務め、かつて『お笑いスター誕生』で8週勝ち抜き金賞を受賞したミスター梅介等のベテランから、2021年の『R-1グランプリ』ファイナリストの高田ぽる子や、現役高校2年生の石黒ヨンペイ等、幅広い年齢層の芸人で構成されている。

 東洋館では毎月上席と中席(1~9日、11~19日)と10日の「漫才特選会」を漫才協会が担当し、下席(21~29日)の奇数月をボーイズバラエティ協会、偶数月と20日の「多流寄席」を東京演芸協会が担当している。

 ここでお気づきの読者もいると思うが、東洋館では3つの協会が均等に公演を行っているのではなく、東京演芸協会とボーイズバラエティ協会は漫才協会の実質半分の公演日しかないのが現状である。

 3つの協会の中で、いわゆる「売れている芸人」が一番少なく、「じゃない方」などと揶揄される事もある東京演芸協会だが、先ほど申し上げた通り、多種多芸、様々な年齢層の芸人が渦巻く「ある意味芸人の宝庫」とも言うべき団体かもしれない。

 今後数回にわたって東京演芸協会に所属する「世の中の人にはあまり知られていないが凄い芸やエピソードを持つ芸人」をできる限り紹介していきたいと思う。

トリトン海野(お笑い芸人)

陸上自衛隊に定年まで勤務した後、東京演芸協会に入会し、現在は理事を務めつつ浅草東洋館等の寄席に出演している、ちょっと変わったらっぱ漫談芸人。

Twitter:@@aikokutei

とりとんうみの

最終更新:2023/05/13 08:00
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