ガーシー逮捕直後に市川猿之助逮捕…続く有名人事件

　ベテラン芸能リポーターの城下尊之氏が、とかくあおり・あおられがちな芸能ニュースをフラットな目線で、おちついて解説！

――6月24日、元参院議員のガーシー（本名・東谷義和）が自身を刑事告訴した俳優らに対し「刑事告訴したことを許さない」と脅したなどとして、証人威迫容疑で再逮捕されました。

城下　ガーシー容疑者は6月4日、滞在先のアラブ首長国連邦（UAE）から帰国。YouTubeで綾野剛さんやジュエリーデザイナーの福谷公男さんら3人を繰り返し脅迫したなどとして暴力行為等処罰法違反（常習的脅迫）などの罪で逮捕され、6月23日に起訴されました。

――ガーシーは任意の事情聴取に応じず、滞在先のドバイから「日本に帰らない」「パスポートをなくした」などと、動画で警察をおちょくるような発信を続けていました。それが警察の逆鱗に触れたとも言われていました。

城下　そうですね。6月24日に再逮捕された件では、2023年2月に「刑事告訴したことを許さない」と脅したとされていますが、当時ガーシー容疑者は現職の国会議員でした。国会議員がSNSで司法手続きの妨害に当たる行為をしたのですから、相当悪質性が高いと判断されたようです。

――警察の本気度を感じますね。

城下　とりあえずはガーシー容疑者が逮捕・起訴されたことで、この件はいったんは落ち着いたとみていいでしょう。

――次に注目の事件はありますか。

城下　今後、世間の耳目を集める大きな話として検察が見ているのは、市川猿之助さんの件です。

――5月18日に自宅で猿之助が倒れ、両親が死亡した事件ですね。もう1ヶ月以上が経ちました。

城下　事件後、猿之助さんは入院しており、本人に精神的に負担をかけないよう、無理のない範囲で慎重に取り調べを進めていたとみられています。6月27日、猿之助さんが母親の自殺を手助けした疑いが強まったとして、警察は自殺ほう助の疑いで逮捕。これは今後の歌舞伎界に深刻な影響を及ぼすことになります。

――両親がどのような状況で亡くなったのかまだ謎が多い。今後、事態が明らかにされることで、場合によっては歌舞伎界に深刻なダメージを残しかねない。

城下　僕は早い段階で「猿之助」という名跡をいったん返上したほうがいいと思っていたのですが⋯⋯。そのほうが歌舞伎界への影響は最小限に留められたのに。

――「猿之助」を継ぐ人がいなくなってしまいますね。それにしても、確かにガーシーの後にすぐ猿之助の件が来ましたね。

城下　有名人の事件はやはり話題性が大きいですからね。猿之助さんはどうなるのか、歌舞伎界はどう対処するのか、今後の動きが気になります。

城下尊之（芸能リポーター）

立教大学在学時から、サンケイ新聞でアルバイトを行っていた経緯から、卒業後、サンケイスポーツへ入社。スポーツ紙文化部記者となった初日で見習い経験もないうちに、他に大きな事件があったため、「（故）林家三平さん、大病から復帰！」という大事な現場を任された。退社後は、TBS『奥様8時半です』のデスク担当として勤務し、その後、芸能リポーターに転身し、現在に至る。独自に身につけてきた取材能力、ブレーンの作り方等から、芸能界の裏話を交えた、楽しい味付けで話す。

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しろしたたかゆき