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ワースト視聴率更新の紅白歌合戦、いち早い「大幅な出場歌手見直し」予想

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JO1(写真/Getty Imagesより)

 昨年大みそかの『第74回NHK紅白歌合戦』の平均世帯視聴率が、第1部(午後7時~8時55分)が29.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区、以下同)で初の30%割れ、第2部(午後9時~11時45分)が31.9%で、既報の通りいずれも史上ワーストを更新することになった。

 昨年の紅白には創業者の故ジャニー喜多川氏の性加害問題を受け、旧ジャニーズ事務所(現SMILE-UP.)勢の出場が44年ぶりに0組に。さらに、特に目玉となる歌手の出場もなくワーストを更新する大きな要因となった格好だ。各メディアによると、瞬間世帯最高視聴率は36.7%で、午後11時43分の結果発表で紅組優勝が決まった時間帯。気になる歌手別視聴率の最高は、大トリを飾ったMISIAが「アイノカタチ」を歌唱した午後11時38分の34.8%だったという。

「MISIAは男闘呼組のメンバーを中心とした寺岡呼人プロデュースの新バンド・Rockon Social Clubとともにコラボレーション楽曲「傷だらけの王者」を熱唱したが、放送ではまったく男闘呼組について触れられなかった。周知の通り、もともと男闘呼組は旧ジャニーズからデビューしたユニットで、岡本は紅白出場のためか旧ジャニーズのエージェント契約を解除していた。しかしNHKは徹底的な〝脱ジャニーズ〟で、放送では男闘呼組という単語すら出さなかった。旧ジャニーズ勢との決別は決定的で、今年も旧ジャニーズ勢の起用はないだろう」(音楽業界関係者)

 MISIA以下の歌手別視聴率でトップ10入りした歌手の顔触れを見ると、大ヒット曲「アイドル」を歌ったYOASOBI、覆面歌手のAdo、常連の福山雅治、石川さゆり、1990年代に大流行したウッチャンナンチャンやキャイ~ンらによる伝説のユニット・ポケットビスケッツとブラックビスケッツ、中高年以上の世代がファン層の中心の寺尾聰、伊藤蘭、薬師丸ひろ子らが入った。

 しかし、NHKが若い世代に視聴者を取り込もうと出場させたJO1、BE:FIRSTらのボーイズグループ、LE SSERAFIM、Stray KidsらのK-POP勢はことごとくトップ10圏外だったのだ。

「寺尾、薬師丸らの高視聴率で〝懐メロ〟への視聴者の関心の高さが明らかになった。おそらく、来年はもっと懐メロジャンルでの歌手を増やし、なかなか数字が上がらない第1部から配置することになるだろう。毎年、けん玉のギネス記録更新を続けていた演歌歌手の三山ひろしだが、一度は成功と認定されるも、今年はついに失敗。これまで何度か歌手別視聴率トップ10に入ったが、もはや関心が薄いので来年は厳しいかもしれない。山内恵介、天童よしみらの常連演歌歌手もそろそろ〝リストラ〟という見方も。そして、ジャニーズ以外のボーイズグループ、K-POP勢も数字が伸びないので、来年は出場枠が減る可能性が高い。結局、視聴率をアップさせるには、テレビをよく見る中高年の視聴者が興味を持つ出場歌手選考をするのがベストだったようだ」(放送担当記者)

 毎年1月2日と3日に放送されている『箱根駅伝』の今年の往復路の平均視聴率は27.2%。このまま紅白が改善策を講じないと来年にも『箱根駅伝』の視聴率を下回ることになりそうだ。

大沢野八千代(ジャーナリスト)

1983生まれ。大手エンタメ企業、出版社で勤務後、ネットソリューション企業に転職。PR案件などを手掛けている。KALDIフリーク。

おおさわのやちよ

最終更新:2024/01/14 15:00
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