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『古畑任三郎』異様すぎる“黒塗りSMAP”の理由は…木村拓哉の写真はそのまま放送

SMAP

 1994年の放送開始から30周年を迎えたフジテレビ系ドラマ『古畑任三郎』シリーズが午後の時間帯に一挙放送されている。18日に第3シーズン最終話「最後の事件・後編」が放送されたが、冒頭の過去の犯人を振り返る場面でSMAPメンバーたちの写真が「黒塗り」になり、ファンが「あまりにもひどい」などと激怒する事態になっている。

 故・田村正和さんが主演を務めた同シリーズは、脚本を担当した三谷幸喜氏らしいコメディタッチと本格ミステリの魅力が融合した作品として人気を博した。著名な俳優らが犯人役で登場するのが特徴で、とりわけ大きな話題になったのが1999年1月放送のスペシャル第3弾『古畑任三郎 VS SMAP』で「本人役」として犯人を演じたSMAPだった。

 18日の放送では、冒頭で主人公の古畑任三郎が歴代犯人たちの写真をバックにオープニングトークを展開するという演出があったのだが、なぜか画面右上に並んだ5人の写真が「黒塗り」で見えないように処理されていた。オリジナル版では、当時SMAPの中居正広、木村拓哉、稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾の5人の写真があった場所で、黒塗りにされたのは彼らだった。

 その一方、第2シリーズ第4話「赤か、青か」で単独で犯人役を演じた木村の写真は黒塗りにされておらず、それが余計に「黒塗りSMAP」の異様さを際立たせていた。

 先述した『古畑任三郎 VS SMAP』は、長らく地上波やCSで再放送されず、FODなどの動画配信サイトでも配信されていない「封印作品」として有名。2022年に発売されたデアゴスティーニ・ジャパンの「隔週刊 古畑任三郎DVDコレクション」でも、同スペシャル回だけが「都合により」との理由で収録されなかった。

 ただ今回の一挙放送では、同じく封印作品化していた木村単独の出演回「赤か、青か」や、劇中で流れるアニメ『サザエさん』の権利関係で封印されていると噂された第2シリーズ9話「間違えられた男」(犯人役:風間杜夫)を放送。「封印作品」が相次いで解禁されたことでSMAP回の放送が期待されたが、黒塗りの一件により、放送どころか「写真すらNG」と判明したといえる。

 これに対して、ネット上では「SMAP回が放送できないのは仕方ないにしても、写真を黒塗りにするのはひどすぎる」「SMAPが存在しなかったかのような扱いで、業界は忖度文化をまったく反省していない」「このシーンでSMAPの写真を黒塗りにする事は、作品への冒涜にもなると思う」「フジが忖度したのか、旧ジャニーズが許可しなかったのかは分からないけど、まだこんな古臭いことやってるのか」などと厳しい声が飛び交っている。

 SMAP解散後、香取、稲垣、草なぎの3人は「新しい地図」として新事務所で活動し、中居は個人事務所を設立して独立、木村のみが旧ジャニーズに残留(現在はSTARTO ENTERTAINMENTと契約)と3つの事務所に分かれているが、業界内では「中居や新しい地図の面々がSMAP時代の映像の使用を嫌がっている様子はない」といわれている。木村単独の出演回だけが解禁され、写真もそのまま放送されたことを踏まえると、旧ジャニーズ事務所の意向が関係しているのでは……と推測する声があるようだ。その一方で「フジテレビが勝手に忖度しているのでは」と見る向きもある。

 旧ジャニーズが崩壊したことで、これまで「忖度」にまみれていた業界のタブーが次々と解禁されている。しかし、SMAPについては「ドラマ本編どころか写真すら出せない」という状況を見ると、いまだに闇が深い問題となっているようだ。

SNSや動画サイト、芸能、時事問題、事件など幅広いジャンルを手がけるフリーライター。雑誌へのレギュラー執筆から始まり、活動歴は15年以上にわたる。

さとうゆうま

最終更新:2024/06/19 15:00
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