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遺体にエステや整形手術まで……過激化する中国の納棺サービス

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 尖閣諸島問題に端を発した反日感情の悪化により、日本製品の不買運動も展開された中国で、「日本に見習え」との声が高まっている業種があるという。それは、葬儀ビジネスだ。

 11月20日、武漢市で行われた葬儀業界の展示会には、納棺前の遺体にエステのようなサービスを施す「遺体SPA」なるものの実演が登場し、話題を呼んだ。

 実演では、まず数人の“エステティシャン”が遺体を優しく洗浄。このときに使用されるシャンプーや石鹸は、体に優しい無添加なのだとか……。さらに、生前のコリをほぐすかのように、全身をマッサージ。そして仕上げに、手足のネイルケアも行われる。気になるお値段は1000元(約1万3000円)からと、通常のSPAと同程度だ。

 遺体に対して行うにはやや過剰ともいえるこのサービスだが、葬儀社によると、約3カ月前にこの遺体SPAをスタートさせて以来、すでに30件ほどの依頼があったという。

 遺体SPAのヒットについて、広東省ブロック紙の社会部記者は、こう話す。

「もともと移動しながら生活をする騎馬民族だった中国人は、遺体に対して無頓着。しかし日本映画の『おくりびと』は中国でも大ヒットし、日本人の死者に対する姿勢に衝撃を受けた中国人は少なくなく、自分や親の死においても質の高いサービスを受けたいという需要が高まっている。ときに高齢化社会に向かう中国では、葬儀業界は今後、大きな成長可能性を秘めているといわれており、過剰なサービスが次々生まれている。遺体の顔を美容整形するというサービスすらあるほどです」

 死に際し、こうしたサービスを受けられるのはもちろん一部の富裕層のみ。一方では、病院が引き取り手のない遺体をゴミとして投棄するという事件も各地で起きている。中国のスーパー格差社会は、死後も続くのだ。
(文=牧野源)

最終更新:2012/11/22 18:00
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