日刊サイゾー トップ > その他  > “母がしんどい”娘を苦しめる親子の絆

小島慶子、冨永愛、遠野なぎこ…増える“母がしんどい”“母が重い”娘たち それでも親子でいなきゃいけないのか?

soredemooyakode_151129.jpg『それでも親子でいなきゃいけないの?』(秋田書店)

【本と雑誌のニュースサイトリテラより】

 遠野なぎこ、小島慶子、冨永愛……と実母との確執を告白する女性タレントが近年相次いでいる。母娘関係のねじれは社会的にも大きく注目され、情報番組やトークバラエティなどでもしょっちゅう取り上げられるようになった。その先鞭となったのが、漫画家/ライターの田房永子が2012年に出版した『母がしんどい』(新人物往来社)だろう。息苦しい親子関係を赤裸々に吐露し、同じ悩みに苦しんできた人々の代弁者となった。

 『母がしんどい』では、母親に自分の人生を支配されそうになったことに気づき、最終的に両親と絶縁。罪悪感にさいなまれながらも、心の平穏を取り戻したところで終わったが、“絶縁後”はどういった心境になるのだろうか? 田房の“絶縁後”を描いた『それでも親子でいなきゃいけないの?』(秋田書店)から見てみよう。

 田房の母は、「怒ると3秒で豹変」するタイプ。また娘の成長に向き合えないのか、年頃になってもブラジャーを買ってもらえなかったり、大学受験の当日にささいなことからケンカし、角材を持って追いかけられたりと、強烈な体験をしている。絶縁して、その感情の激しさに付き合う日々から解放されたはずなのに、田房は「なぜか母と似てる人と付き合っちゃう」と、自ら火種に近づくように。

 人の悪口をずーっと言ってる知人、自分にしか興味のない友人とへとへとになりながら付き合い、当時、離婚したばかりの元夫、落語家の春風亭小朝を「金髪豚野郎」と罵るなど過激な言動でワイドショーを騒がせた、歌手の泰葉の追っかけに。各々とは縁が切れるものの、いまだに母に似ている人には惹かれてしまうとのこと。そして彼女たちや母の中に自分を見出してしまうようで、それを乗り越えることを田房は「永遠のテーマ」と言い切っている。一筋縄ではいかない親子の愛憎が見てとれる。

 また『母がしんどい』を出版後の彼女の気持ちも、当事者にしかわからない複雑なもの。母との確執を書くと覚悟するまで4年もかかったこの本。攻撃が自分に向くと怯えていると、ネットのレビュー欄には想像していた以上の熱量で、母親の悪口が書き込まれていた。それを見た田房は、「うちの親がネット見たらどうするんだよ!! ひどいこと書くな!! ヤメロ!!」と思わずパニックに。他人に言われるほど、自分の親はひどいのだろうかと心配になった田房が決断したのが、「親に会ってみる」ということ。祖母や叔母を巻き込み、人数を増やすことによって、母親のから衝撃を減らすなど、うまく対策を講じられるように。

12
ページ上部へ戻る

配給映画

トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • twitter
  • feed
特集

【4月開始の春ドラマ】放送日、視聴率・裏事情・忖度なしレビュー!

月9、日曜劇場、木曜劇場…スタート日一覧、最新情報公開中!
写真
インタビュー

『マツコの知らない世界』出演裏話

1月23日放送の『マツコの知らない世界』(T...…
写真
人気連載

山崎製パンで特大スキャンダル

今週の注目記事・1「『売上1兆円超』『山崎製パ...…
写真
イチオシ記事

バナナマン・設楽が語った「売れ方」の話

 ウエストランド・井口浩之ととろサーモン・久保田かずのぶというお笑い界きっての毒舌芸人2人によるトーク番組『耳の穴かっぽじって聞け!』(テレビ朝日...…
写真