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「1体72万円!?」 中国“水死体引き揚げ”ビジネスで一攫千金を狙う漁師たち

doza001川に浮かぶ死体を見て、泣くことしかできない家族

 中国の四川省攀枝花市で、25歳の青年が川に飛び込んで自殺した。数日後、死体を発見した漁師が警察に通報。現場へ確認に行った両親を待ち受けていたのは、漁師による死体引き揚げ手間賃の値段交渉だった。12月8日付の「法制晩報」などが伝えた。

 3万6,000元(約72万円)から始まり、数時間の交渉末、8,000元(約16万元)に。だが、年収1万元(20万円)ほどの農民夫婦には、とても支払える額ではない。交渉は決裂し、両親は金の工面に村へ戻り、青年の死体は、そのまま水面を漂うことに……。

002黄河に浮かぶ水死体を引き揚げる、地元の漁師(イメージ画像)

 漁師のリーダーは「30年あまり漁師をやってきて、今まで200体ほどの死体を引き揚げてきた。値段で揉めたのは今回が初めて」と同メディアに語る。通常は漁師をしているが、頻繁に死体が上がるので20年前からチームを結成し、行方不明者の捜索から死体引き揚げまで行っているという。

 3日後、たまたま川に遊びに来ていた子どもが青年につないであったロープを引っ張って、水面に浮く死体を発見、再度通報される。警察の協力の下、価格交渉は5万400元(約10万8,000円)に落ち着き、青年はようやく埋葬されたのだった。

 高額の手間賃をふっかけた漁師に対し、「貧しい農民夫婦が、そんな大金持っているはずがない。強欲すぎる!」「水死体をそのまま放置するなんてひどい」と、ネットでは大ブーイングが巻き起こった。

 中国では2009年にも似たような事件が起きている。湖北省荊州市内を流れる長江で水遊びしていた子ども2名が溺れ、それを助けようとした大学生3人も次々と溺れて戻ってこられなくなった水難事故にまつわるものだ。そこは水深が急に深くなっており、川底の水流が複雑に流れる、危険なエリアだった。引き揚げ業者は死体の捜索に、3人分で3万6,000元(約72万円)を前金で要求。大学生たちは、もともと教授を含めた15人の団体だったため、ほかの学生たちが土下座して引き揚げをお願いするも、無視。教授が手持ちの4,000元(約8万円)を支払うと、しぶしぶ1人目の捜索を開始。10分後、発見し、再度残りの金額を要求した。結局、大学の経理担当者がポケットマネーを現場に届け、なんとか2人目、3人目の捜索を行った。この現場写真が中国報道写真の最高栄誉賞などを授賞したこともあり、引き揚げ会社に対して「国民の恥」と大批判が巻き起こった。

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