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卑屈、逆ギレ、責任転嫁……「今もバイトで怒られてる」サブカル界の新星・トリプルファイヤー吉田靖直とは?

卑屈、逆ギレ、責任転嫁……「今も日雇いバイトで怒られてる」サブカル界の新星・トリプルファイヤー吉田靖直とは?の画像3

――以前から、このような歌詞ばかりを手がけていたんですか?

吉田 バンドを始めた当初は、ごく普通のありきたりな歌詞でした。スピッツっぽい、意味ありげなやつを目指していました。中身は特にないんですが、深く考えているんじゃないかと思わせるような、思わせぶりな歌詞でしたね。

――どんな歌詞だったんですか?

吉田 ……ちょっと言えません。

――黒歴史なんですね(笑)。では、歌詞を書く時や大喜利のネタのアイデアは、どこから生まれてくるんですか?

吉田 たぶん、常に誰かを批判的に見たり、うがった見方をする癖がついてるんです。「こいつの今の発言、気持ち悪かったな」「これはイラッとしたな」っていうことを覚えておくと、歌詞や大喜利に役立つこともありますね。

――具体的には、どんなことにイラッとするのでしょう?

吉田 最近だと、町中の屋台で食べ物を買ったら、20分も待たされた挙げ句、注文を忘れられていたんです。途中、屋台のお兄さんの友達みたいな女性がやって来て、ダラダラとしゃべっていたのに……。結局、20分くらいして、彼は注文を忘れていたことに気づいたんですが、ほとんど謝るそぶりもない……。これ、おかしいですよね?

――激怒してもおかしくないですよ、それは。

吉田 あまりに怒りすぎて、鼓動が速くなったんですが、結局、何も言わずに帰りました。

――え、どうして?

吉田 もしもあそこでキレていたら、キレすぎて、声が震えちゃっていたと思います。それに、僕、怒ると泣きそうになっちゃうんですよ。そうなったら、メチャメチャ恥ずかしいじゃないですか!

――キレ慣れていない人のキレ方ですね(笑)。では、今後の吉田さんの目標は?

吉田 特にありませんが、金銭に余裕がある、まともな大人になりたいです。先日、幼なじみの結婚式に行ったんですが、受け取ったメッセージカードには「おばあちゃんに恥じないように生きろ」と書かれていました。いつも、普通に楽しく話している幼なじみなんですが、きっと裏では僕の生き方に対して、何か感じているモノがあるんでしょう……。

――気心知れた幼なじみにすら、猜疑心が湧いていますね……。

吉田 だから……まあ、頑張りますっていう感じです。

――その言葉から察するに、今後も、今まで通り頑張らないと思います(笑)。

(取材・文=萩原雄太[かもめマシーン])

●トリプルファイヤー
2006年、早稲田大学の音楽サークルで知り合った吉田靖直(ボーカル・ギター)、山本慶幸(ベース)、大垣翔(ドラム)の3人で結成。10年、鳥居真道(ギター)が加入。現在の編成に至る。ソリッドなビートと等身大の歌詞で人気を集める。http://triplefirefirefire.tumblr.com/

最終更新:2019/07/02 19:34
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