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大酷評の実写版『鋼の錬金術師』、頼みの綱は“ワンピース商法”しかない!?

『鋼の錬金術師』公式サイトより

 またひとつ、コミック原作の実写化映画で黒歴史作品が誕生してしまったようだ。

 Hey! Say! JUMP・山田涼介が11月15日、都内で行われた主演作『鋼の錬金術師』(12月1日公開)のジャパンプレミアに出席。「原作を知らなくても、誰でも楽しめる作品。ぜひ、僕らと冒険に出かけましょう」と主人公のエドワード・エルリックを演じた本作をアピールした。

 同作品は『ハガレン』の愛称で知られる荒川弘の人気コミックで、累計7,000万部の大ベストセラー。ファンタジー世界を舞台に、失った母を生き返らせるため人体錬成の禁忌を犯したエド(山田)とアル(水石亜飛夢)兄弟が、絶大な力を秘めた賢者の石を求め旅する姿を描いている。

 しかし試写会後、ネット上では一部の原作ファンからの酷評レビューが飛び交い、「クソ映画すぎて観終わったあと号泣しました」「二度と観たくない」「キャラクターの性格・設定を改悪していて胸糞悪かった」といった落胆の声で埋め尽くされる事態となっている。

 人気コミックの実写化は、作品への思い入れの強いファンが多いことから、これまでも『進撃の巨人』や『テラフォーマーズ』などが大爆死している。ところが、ジャニーズタレントの主演作とあってか、今回の映画では、しっかりと“保険”がかけられているようだ。

「映画の観客には、荒川氏が7年ぶりに手掛けた新作漫画『鋼の錬金術師』0巻が特典として配られることになっているのです。原作コミックをコンプリートしているファンなら、絶対に手に入れたいアイテムで、“(一般鑑賞料金の)1,800円で0巻を買う”つもりで劇場を訪れる人は多いでしょうね」(漫画誌編集者)

 人気コミック原作が実写映画化される際の“特典本商法”といえば、過去には尾田栄一郎原作による映画『ONE PIECE FILM GOLD』に『ONE PIECE777巻』のプレゼント(500万部)を付け、興行収入53億円の大ヒットを飛ばしたことが記憶に新しい。また。『ONE PIECE film STRONG WORLD』では、来場者先着150万人(後に100万部増刷)に描き下ろしマンガ『ONE PIECE 巻零(ゼロ)』がプレゼントされ、興行収入48億円を記録。『ONE PIECE』の映画版の中でそれぞれ2位、3位の好成績につなげている。

 特典配布終了後、『ハガレン』の興行成績がナイアガラの滝のように垂直降下とならなければいいが……。

最終更新:2017/11/22 06:00
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