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2歳児がHIV感染、感染源は

2歳児がHIV感染! 両親は陰性なのに……驚きの感染源が明らかに

舞台となった貴州省の病院。病院側は、院内感染を否定しているが……

 中国から、また驚くようなニュースが飛び込んできた。

「華西都市報」(7月29日付)などによると、貴州省に住む2歳児がHIVに感染していたというのだ。現在、所管トップの中国国家衛生健康委員会(日本の厚生労働省に相当)が調査チームを派遣し、大ごとになりつつある。 

 国が直々に調査に乗り出 したのには理由がある。この幼児の両親はHIVに感染しておらず、病院で感染した可能性が高いからだ。さかのぼること9カ月前、幼児はリンゴを喉に詰まらせ、同市の病院に運び込まれた。ICU(集中治療室)で1時間に及ぶ治療の末、ようやくリンゴの摘出に成功したが、病院側は摘出時に気管が損傷を負ったこと、 輸血したことを理由に、入院の必要があると両親に説明。以後、なんと約1カ月以上にわたり入院させられ、挙げ句の果てに重慶医科大付属小児医院へ転院させられたという 。

 この転院先の病院でHIV感染が発覚。子どもへのHIV感染経路は通常、母親の胎内か、輸血のどちらか。両親とも検査を受けて陰性だったので、ICUでの輸血が感染経路として疑われている。感染源とされる病院と地元の衛生健康委員会は「病院側と血液に、問題 はなかった」と言うばかりでらちが明かず、仕方なくメディアに 告発。国が動いたというわけだ。

「7~8年前まで、売血によるHIV感染が中国で社会問題となり、子どもへの感染も多数 確認されました。特に内陸部では貧しい農民による売血がはびこっており、輸血した患者がHIV以外でも肝炎やさまざまな感染症にかかるケースが多々ありました。さすがに、習近平政権以降、こうした行為はずいぶん減りましたが、発展から取り残された内陸部では、まだ売血する人はいるようです。今回のケースも舞台は 貴州省ですが、同省は中国で最も貧しいことで知られています 」(上海在住の日本人医療関係者)

 ちなみに当局は、2017年のHIV感染者数は約66万人と発表しているが、中国でエイズ研究を行っていた産婦人科医の高躍潔氏(09年にアメリカに亡命)は、実際の感染者は1,000万人以上いると主張している 。

 売血による幼児への感染は悲劇というほかないが、中国の各病院はこれまでも数多くの院内 感染や医療事故を起こしており、そちらも社会問題となっている。上海の同済大学は7月、薬の効かないスーパー耐性菌が国内の各病院でまん延していると指摘。事故や急病で病院に運び込まれた挙げ句、別の感染症にかかって命を落とすあ人たちも少なくないのだ。

 今回の感染をめぐって、一刻も早く真相が究明されることを願うばかりだ。

(取材・文=五月花子)

 

最終更新:2018/07/30 18:00
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