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連載【第4回】小明の「大人よ、教えて!」"逆"人生相談

福本伸行さんの至言「俺は『面白いものを作ろう』じゃなくて、作れちゃう」(後編)

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前編はこちらから

――なるほどー、イタコみたいですね。私は憑依は出来ないんですけれど、頭でいつも黒沢シミュレーションをしています。私、地元が田舎なので、まだパンチパーマのヤンキーがうろうろしてるんですよ。なので「もし急に因縁をつけられたら……」と、人とすれ違うだけでハラハラして、「私が黒沢だったなら……まずあの棒でボコボコにして、次は……」って妄想が始まるんですけど、先生もそういうことを考えるんでしょうか。

福本 そういうシミュレーションはしますよね(笑)。でも、大人になってさすがにケンカをしてケガをしたりするのはバカバカしいと思うよ。もし、本当に囲まれたら、「待てっ!! 言っとくが、オレは手、出さないよ。で……、オレの腕でも折れた日にゃ、おまえ、払えないぞ!!」って言いますよ(笑)。

──ギャー! 額の想像すらつかないです!

福本 あと、一度やってみたいのは、なんかでモメて囲まれた時に(真剣な顔になって)「わかりました、じゃみんな事務所に行こう」って。

──こえー! あからさまにそのスジのお方っぽい!

福本 それで、そのハッタリがきかなかった場合は、本当に福本プロダクションにあがってもらって、原画とか見せてグッズあげて、和んでもらう(笑)。ぜんぜん嘘じゃないし、何の問題もないよ!

──テンション上がっちゃいますね、「今週号読んで良いっすか!?」みたいな。そのシミュレーションは好条件過ぎて実行犯が現れそうだなぁ……。皆さん、控えてくださいね!

福本 あはははは。

──でも私の場合は何の後ろ盾もないし、無所属だから事務所もないですよ! 実際囲まれたら本当に困ります。『アイドル墜落日記』の表紙ラフとか別に誰も喜ばないし……。

福本 連れ去られそうだなぁ。小明ちゃんの場合、カバンにも入りそうだしなぁ……(エスパー伊東?)。あっ『アイドル墜落日記』、売れてるらしいね!

――いや、重版にはなったんですけど、初版も少ないんで……。でも、今まで絶版とか発禁ばっかりだったんで重版はうれしいです! そういえば、以前先生に私の本をお渡ししたとき、あからさまに嫌な顔をされてましたが!

福本 だって、ぶ厚い上、文字もびっしり。……もらったはいいけど、もらったら読まないわけにはいかないじゃん? ああコレ読むんだーって(憂鬱そうに)。でも、もらったその日に読みきった。あれ一気読みさせるって、絶対すごいと思うよ。

──やったやった! では調子に乗って、私がライターとしてカイジのように大成するためのアドバイスとか……。

福本 小明ちゃんは文才があるんで、それを生かして小説家になればいいじゃない? 今回の本は一応日記って言うか、ノンフィクションじゃん。ノンフィクションは手間がかかるし、時間もかかるし、取材した側のことも考えなきゃいけないけど、フィクションだったら……。

──可能性は無限ですね!

福本 無限です! でも本当に、そういう文才があると思うよ。やっぱり、言葉のテンポや選び方は、きっとフィクションにも生かされます。

──先生にそういっていただけると、非常に心強いです。

福本 それに小説家になれば、きっと言われるよ。小説界一の美女登場って!

――綿矢(りさ)、川上(未映子)に勝てる気しねぇッス!!

福本 そんなことないでしょー……(このへんから取材に飽きたのか、「サイゾー」前号のエロい写真を見る先生)このフトモモ良いねぇ、小明ちゃんもこういうのやれば良いのに。

――そりゃ呼ばれりゃやりますけど、呼ばれな……あ、いつでもお待ちしてますからー!(同席した福本先生の『ヤングマガジン』担当編集に媚を売る小明)。それと、すいません! 最後になっちゃいましたけど、映画も盛り上がってますねー! 先生、ご覧になってどうでしたか?

福本 なんていうか、俺の世界がぎゅっと濃縮された感じで詰まってて面白いですよ。なんていうのかな……映画全体で、常に辛辣なことを言い続けてる感じで。だから、決して日常会話じゃなくて……ほら、日常会話をベースにした、いい感じの映画っていっぱいあるじゃない。わかんないけど、たぶん『東京タワー』とか……?

──先生、『東京タワー』観てないでしょ!

福本 ……本は読みました(笑)。確かに映画は観てない。観てないけど……、たぶん『東京タワー』はそんな映画で。けど、カイジは辛辣というか、絞り込んだ雑巾の最後の一滴みたいなセリフでお互い罵倒したりとか……。そういう非日常の映画。これはこれでいいよ。満喫してください(笑)。

──それは楽しみです!
(取材・構成=小明/「サイゾー」9月号より)

福本伸行(ふくもと・のぶゆき)
1958年、神奈川県生まれ。漫画家。79年『よろしく純情大賞』でデビュー。以降、強烈なキャラクター描写と独特の世界観で男の世界を描き続け、熱狂的なファンを多く持つ。原作を担当した映画『カイジ 人生逆転ゲーム』が10月10日公開予定。
映画公式HP<http://www.kaiji-movie.jp/

小明(あかり)
1985年、栃木県生まれ。02年、史上初のエプロンアイドルとしてデビューするも、そのまま迷走を続け、現在、フリーのアイドルライターとして細々と食いつないでいる。6月2日発売の書籍『アイドル墜落日記』(洋泉社)に重版がかかり、号泣中。
ブログ「小明の秘話」<http://yaplog.jp/benijake148/

東京タワー オカンとボクと、時々、オトン

日常会話的ないい感じの映画?

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小明の「大人よ、教えて!」”逆”人生相談バックナンバー
【第3回】 大根仁さんの至言「ネットの書き込みなんて、バカにしていいんじゃない?」
【第2回】 杉作J太郎さんの至言「そんなことより『ファフナー』見ろ、『ファフナー』を」
【第1回】 河原雅彦さんの至言「もう無理やりヤラれちゃえばいいんじゃない?」

最終更新:2018/12/19 15:06

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