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『龍馬伝』平均視聴率トップならず! 2010年の連続ドラマを総決算!

aibo.jpgテレビ朝日『相棒season9』公式サイトより

 不況のあおりを受け、低予算番組が数多く生み出された2010年のテレビ業界。しかしそんな状況下でも”連続ドラマ”に関しては、各局が威厳を保つべく知恵を振り絞り、情熱と大金を注ぎ続けているのだとか。それを裏付けるかのように、2010年の流行語大賞には「ゲゲゲの~」「モテキ」「●●ぜよ!」とドラマ関連語が相次ぎノミネート。ドラマの影響力が改めて提示された年となった。というわけで、2010年に放送された連続ドラマを振り返ってみたい。

■平均視聴率1位は『龍馬伝』ではなく、あの刑事ドラマ!

 最高平均視聴率を叩き出した連続ドラマは、『大河ドラマ 龍馬伝』(NHK)の18.7%……ではなく、シリーズ10周年を迎える『相棒season9』(テレビ朝日系)の19.7%。放送を見ていない人にとっては「なぜ、この地味なドラマが!?」と理解に苦しむところだが、ファン曰く『相棒』シリーズには中毒性があるのだとか。昨年に水谷豊の相棒が寺脇康文から及川光博に変わりますますの人気を見せる同作は、今やテレビ朝日にとって、『ドラえもん』に続く看板番組となっている。

 2位の『龍馬伝』は、最終回の”龍馬暗殺シーン”の山場で「愛媛県知事選 新人の中村時広氏 当選確実」というテロップが福山雅治に乗っかってしまい、NHKに苦情が殺到。その後、視聴者がリベンジに燃えていた再放送でも、重要なシーンで「東北新幹線 運転再開」のテロップが出てしまうというミラクルが起きた。これにより、来年3月にリリースされるDVDの売り上げが上がるとの見方もあり、一部の視聴者はテロップ二連続に対し「わざと?」と不信感をにじませているとか。

■低視聴率ドラマを生み続ける「読売テレビ枠」

 平均視聴率のワースト3は、仲里依紗主演『日本人の知らない日本語』(日本テレビ系)、板尾創路、しずる・池田主演『木下部長とボク』(同)、永井大主演『FACE MAKER』(同)で、いずれも3%台を記録している。この3作品とも木曜夜12時台で放送中の”読売テレビ制作”枠のもの。深夜は数字が取りにくいのも事実だが、今年放送された『警部補 矢部謙三』(テレビ朝日系)や、『ハガネの女』(同)などの深夜帯ドラマが10%を超えているため、放送時間以外にも問題はありそうだ。ちなみに1月スタートの同枠は、キングコング西野主演『示談交渉人 ゴタ消し』。西野は読売テレビの救世主となるか?

 また、見やすい時間帯の放送にも関わらず、視聴率が獲得出来なかったドラマを見てみると、夜9時台に放送された長谷川京子主演『エンゼルバンク 転職代理人』(テレビ朝日系)と、山田優主演『崖っぷちのエリー この世で一番大事な「カネ」の話』(同)が挙げられる(前者6.13%、後者6.38%)。これは、以前から「数字が取れない女優」と悪評のあった長谷川京子のソレを再確認する機会となってしまった。

 ネット上を最も賑わせたドラマといえば、瑛太、上野樹里主演の「スナナレ」こと『素直になれなくて』(フジテレビ系)。番宣で「史上初のTwitterドラマ」などと謳っていたにも関わらず、ストーリーにTwitterがさほど関わってこない点や、脚本家・北川悦吏子のTwitter知識の疎さなどを非難するツイートが急増。更に北川悦吏子が視聴者に対し、「器械やシステムを使いこなすことが、エライ、と思うってのバカみたい」(原文ママ)などと逆ギレし、Twitterはしばらくお祭り状態に。しかしネットでは大騒ぎになったものの、平均視聴率は11.2%と少々寂しい結果に終わった。

■嵐出演ドラマ、軍配は二宮和也に

 2010年のアイコンといえば嵐だが、相葉雅紀を除くメンバーそれぞれが、夜9時台の連ドラで主演を務めた。大健闘は、平均視聴率17.1%を記録した二宮和也主演『フリーター、家を買う。』(フジテレビ系)。脚本の奥深さはもちろんだが、主演の二宮の抜群の演技力があってこそ成り立った作品であるという意見は多い。また大野智主演『怪物くん』(日本テレビ系)も賛否両論はあったものの、大野の不思議な魅力を世に知らしめると同時に、原作を知らない低年齢層などにも大ウケ。幅広いファン層を獲得した。

 逆に、数字・評価共にいまいちだったのが、松本潤主演『夏の恋は虹色に輝く』(フジテレビ系)と、櫻井翔主演『特上カバチ!!』(TBS系)。『夏の~』は、ツッコミどころ満載の脚本と、アクの強いキャラクターに共感出来なかったという声が多く、月9ドラマ史上、『婚カツ!』に続き2番目に低い平均視聴率を叩き出してしまった。『特上カバチ!!』は、毎放送のラストで生放送に切り替わり、出演者と視聴者が生電話をするという斬新な試みが行われていたが、毎回グダグダで放送事故寸前。更に劇中の行為が「弁護士法違反」に当たるとして、大阪弁護士会がTBSに抗議文を提出。DVD販売や再放送の自粛を求める騒ぎになるなど、多難な作品となった。

 『相棒season9』、『臨場』(テレビ朝日系)、『フリーター、家を買う。』など、地味でも脚本がしっかりとした正統派ドラマが結果を出した印象の2010年。「月9だから見よう」といった一昔前の”なんとなく感”は薄れ、本当に面白い作品だけをピックアップして見るオンデマンド時代に、『相棒』のような中毒系ドラマは誕生するのだろうか。とりあえずは、1月スタートの新ドラマの豊作を祈りたい。
※視聴率は、全てビデオリサーチ社調べ(関東地区)
(文=林タモツ)

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こちらも今年を代表するドラマ。

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最終更新:2010/12/31 18:24
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