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「絶望した!」神谷浩史と「普通って言うなぁ!」新谷良子が激白!

「映画館で『さよなら絶望先生』をブルーレイで観る会2011」スペシャルトークショー

DSC_0432.jpg糸色望役の神谷浩史と日塔奈美役の新谷良子(写真左から)。

 去る4月30日夜、東京・池袋の新文芸坐で「映画館で『さよなら絶望先生』をブルーレイで観る会2011」が行われた。アニメ『さよなら絶望先生』ブルーレイBOX発売を記念して全12話をオールナイト上映するという無茶なこのイベント。ゴールデンウイークの2日目にもかかわらず、多くのファンで会場は満杯となった。それもそのはず、チケットは発売開始後わずか数分で完売。チケットを入手できなかったファンが、イベントの進行に合わせてブルーレイを同時再生しようと企画するほどの騒ぎになっていたのだ。

 夜10時からはファンお待ちかね、糸色望役の神谷浩史と日塔奈美役の新谷良子が絶望に満ちたスペシャルトークショーを繰り広げた。10時45分からのブルーレイ上映を前にたっぷりと時間をとった豪華仕様で、二人がパーソナリティーを務めるウェブラジオ『さよなら絶望放送』とはまたひと味違う内容に、詰めかけたファンは大いに盛り上がった。

 トークは、事前に回収したアンケートと、当日来られなかったファンがTwitterにPostした質問をもとに進められ、文面を読むたびに直接観客席とやりとりをする形態。

 まずは「ドイツからやって来たマットくん」がいじられ、『さよなら絶望先生』人気のワールドワイドぶりを誇示。「イッヒ リーベ(Ich liebe)絶望先生」と書かれたメッセージを読み上げ、期せずしてドイツ語の勉強に。

 「ドイツより遠いところから来た人いる? ブラジル? そんなわけないだろっ」と軽く会場を温めたところで、いよいよ第一期『さよなら絶望先生』の振り返り。なにぶん神谷も新谷も第一期を演じたのは過去のこと、ほとんど覚えがない様子で、テーブル狭しと並べられたシナリオと書籍『さよなら絶望先生全書』を手に記憶をたどっていた。

 アンケートの「印象に残っているシーンやセリフ」という質問に対し、「きりちゃん(小森霧)初登場回の”キレイだ”みたいなセリフ(「美人だ。しかも色白」)が天然のスケコマシっぽくて好きです」という会場からの回答が話題に上っても、神谷は「そんなこと言ってましたっけ」とけげんな顔(しばらくして「そうかそうか、霧ちゃんね」と思い出した)。一方の新谷は「先生は女子を褒めることがあまりなかったので、ずるいなと思いながら見ていた記憶があります」と鮮明に覚えていて、この辺りは男女の差なのだろうか!? 「霧ちゃんは何を言ってもかわいい。谷井あすかの声は本当にたまらない。男性のみなさん気をつけてくださいね」と、ややリビドーがこぼれた感じで盛り上げる神谷は、自身が覚えている望のセリフは第一声の「死んだらどうする」だと回答。オーディションではなく指名で選ばれたため、現場で第一声のテストをするまで人前で糸色望の声を発したことがなく、不安だったのだという。

 直近の作品ではないだけにかえってネタの出し惜しみがないのか、二人とも舌の滑りは好調。日塔奈美を演じるに当たっての「普通の秘訣」はなんですかという質問を受けた新谷は「普通を特別視しないことかな……」と哲学的なお答え。

「これが普通だと思うと意識されたものになってしまって、特別なものに変わる気がする。考えると基準がブレるので、あまり何も考えずにアフレコに行っていました。あと、(普通ではないキャラクターを演じるほかの)みんなが楽しそうなお芝居をするので、うらやましくてそこに引っ張られ過ぎると普通ではなくなってしまう。だから、あまり意識しないようにしていました。ということは、根が普通だということなんでしょうか!?」

 その後もネタが続々。シャフト制作アニメと言うとOPやEDが回を重ねるごとに変化する(最初は完成していないとも言う)ことで知られている。『さよなら絶望先生』のOPは文字だけのものから映像付きに変化したが、新房昭之監督は第一期の打ち上げの際、「文字だけの方が良かったよ……」とつぶやいたのだという。これは神谷浩史も新谷良子も監督から聞いているとのこと。テロップワークを持ち味とする尾石達也オープニングディレクターらしい作品だからというのが理由なのだそうだ。

 などと話していると、あっという間に制限時間ギリギリに。最後に待っていたのは「お二人が『さよなら絶望先生』という作品に出会っていなかったら人生はどうなっていたと思いますか」という重い質問だった。

 新谷は「出会っていなかったらラジオをやることもなかった。かわいいままを保てていたのかと思いもするんですけど、30歳まで声優をやれていなかった気もするし、総合的に見れば私にはとても幸せな出会いだったと思います」と役者としての脱皮を語った。

 そして神谷は「重い話になりますが、半年くらい声優をお休みさせていただいた期間がありました。その頑張らなくちゃいけないなというタイミングで、こんな素晴らしい作品に出会えたことを感謝しました」と、「週刊少年マガジン」連載作品のタイトルでもある役名を授かった感動を、まるで糸色望のように激白した。

 キャラクターの裏打ち、演じる素地が当の役者の方々にあったのだということが感慨深い。とても上映イベントの前振りとは思えない充実したトークに続き、ファンは12話の超高画質映像を翌日未明まで堪能。三々五々、5月に入った早朝の池袋へと吸い込まれていった。
(取材・文=後藤勝)

さよなら絶望先生 Blu-ray BOX

「俗」もあるよ!

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最終更新:2013/09/13 13:42
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