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『電人ザボーガー』公開記念インタビュー

「複雑な感情を、複雑な感情で演じた」『電人ザボーガー』と俳優・板尾創路の複雑な関係

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「お話をいただいた時は、『僕みたいなおっさんでもヒーロー映画の主役ができるんだ』と思うとうれしかったですね」

 ”ルミネtheよしもと”の控え室、「吉本新喜劇」の出番を終えた彼は、葉巻たばこをふかしながらこう話した。

 1974年から全52話がテレビ放送された『電人ザボーガー』(フジテレビ系)が、36年のときを経て劇場版として蘇る。主役の大門豊を演じるのは、芸人一の演技派と賞される板尾創路。

「コミカルで笑える映画でもあるんですが、そういう要素は作品自体が本来持ってるチープさや、強引な設定などに十分詰まっているので、僕は大門豊として感情移入してマジメに演じました。バイクスタントやワイヤーアクションなど、危険な撮影もできるだけ自分でやりましたよ」 

 そういえば、伝説のコント番組『ダウンタウンのごっつええ感じ』(フジテレビ系)でも、板尾は度々ヒーロー役を演じていた。そこには”熱血漢”とは無縁の板尾が演じることで漂う奥深さがあり、そのことは今回の起用理由にも共通しているのだろう。

 かといって、『電人ザボーガー』がコントちっくなものかといえば、まったく違う。平和を守るため悪に立ち向かい、全力でキックやパンチを繰り出す板尾の姿は、正真正銘のヒーローであった。

「映画は2部構成になっています。古原靖久くん主演の第1部(青年期)は、36年前のアナログっぽさを残しながら撮られていて、僕が出ている第2部(熟年期)は、CG技術やVFXを駆使して作られている。前作をリスペクトしつつもメリハリが効いていて、すごくバランスがいい作品だと思います」

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 監督は、『ロボゲイシャ』や『片腕マシンガール』の井口昇。過去の井口作品とはケタ違いの総製作費がかけられており、テレビ版からの大胆かつ繊細な調理も、井口ならではの殊功といえよう。近年、映画監督として活躍する板尾も、そんな井口の世界観を賞賛する一人だ。

「以前から井口監督の作品を見て、『ブレのない監督さんやな』と思ってました。自分のやりたいことを最大限にやって、他に類を見ない”井口ワールド”が成立している。作品は独特ですが、ご本人はとても礼儀正しいマジメな方ですよ」

 大門とザボーガーの最後の決戦、悲し過ぎるシチュエーションの中で、”正義感”や”無償の愛”などさまざまな感情がぐちゃぐちゃにもつれ合う。そんな壮絶なシーンを、やはり板尾も複雑な心情で演じていたという。

「いわゆる修羅場のシーンですよね。”正義”を信じながらもいろいろな気持ちが入り混じる大門を、僕もとても複雑な感情で演じました。でもこのときの大門は、特に”愛情”が強かったんやないかな」

 「普段の僕は、大門を演じているときと違ってイキイキしてないです」と話すクールな板尾だが、ネット上では、『舞台出演中に、客席で具合の悪くなった人を助けたことがあるらしい』との熱いエピソードがうわさされていた。

 これを半信半疑で本人にぶつけてみたところ、「3~4年前だったと思います。僕がルミネで新喜劇に出てる最中、客席で男性が倒れていて、舞台から降りて助けに行きました」と、真実であることが判明した。

 そんな元来のヒーロー気質(?)である板尾創路主演『電人ザボーガー』は、10月15日よりロードショー。ザボーガーと犯罪組織Σ団の攻防戦はもちろん、サイボーグと人間の奇妙な性描写にも注目だ。

「『ザボーガー』というヒーローをまったく知らなくても、子どもから大人まで楽しめる作品になっています。ぜひ、家族で映画館に見に来てください」
(取材・文=林タモツ)

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『電人ザボーガー』
監督・脚本/井口昇 特殊造型・キャラクターデザイン/西村喜廣 アクション監督/カラサワ イサオ VFXスーパーバイザー/鹿角剛司 出演/板尾創路、古原靖久、山崎真美、宮下雄也(RUN&GUN)、佐津川愛美、木下ほうか、渡辺裕之、竹中直人、柄本明 
配給/キングレコード、ティ・ジョイ 10月15日(土)より新宿バルト9ほか全国ロードショー公開
<http://www.zaborgar.com>
(c)2011「電人ザボーガー」フィルム・パートナーズ

●いたお・いつじ
1963年、大阪府出身。吉本総合芸能学院(NSC)4期生。91年より『ダウンタウンのごっつええ感じ』(フジテレビ系)にレギュラー出演し、全国区に。バラエティーやコントだけでなく、俳優としても数々のドラマ・映画に出演している。映画監督として『板尾創路の脱獄王』(2010)、『月光ノ仮面』(12年1月公開予定)。

板尾創路の脱獄王

才能バクハツ。

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最終更新:2013/09/11 12:01
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