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知事「見てきたから安心」発言も……対話進まぬ神奈川の被災地がれき受け入れ問題

kanagawa_gareki01.jpg「対話の広場」はUSTREAMでも配信された。
画面は参加者の質問に応じる神奈川県知事・黒岩氏

 1月30日夜、東日本大震災で生じたがれきの受け入れを表明している神奈川県の黒岩祐治知事は、県民への説明会を横浜市中区の県庁で開催した。こうした説明会は過去2回開かれているが、黒岩知事が県民と直接対話することで県民の理解を得ようという趣旨だったものの、約220人の参加者のほとんどが受け入れ反対の立場なだけに今回も物別れに終わった格好だ。それどころか、参加者からは「論点をそらすばかりで、こちらの質問にまったく答えていない」「全然対話になっていない噴飯ものの説明会」などと批判が相次いだ。

 「緊急開催! 黒岩知事との対話の広場」と題されたこの説明会だが、開始早々から場内から怒号が飛び交う騒然とした雰囲気。ヤジで県側の説明も聞こえないほどで、興奮した参加者同士が小競り合いを始める場面も見られた。登壇したのは黒岩知事のほか、神奈川県の担当者や前川和彦・東大名誉教授、被災地の岩手県関係者らだったが、横浜市在住の40代の男性参加者は次のように憤る。

「がれきの処理で生じる放射線量の安全性を訴えるのにレントゲンや飛行機に乗ることによる被ばくを例に持ち出すなんて、今どき子どもだましですよ(苦笑)。とにかく、まず”受け入れありき”の県側のスタンスに不信感を持ちましたね。大体、前川教授なんて原子力安全研究協会の御用学者じゃないですか。黒岩知事にしても『自分は実際に被災地へ行って見てきた。安心だ』と、科学的に無根拠なことを繰り返すばかり。『見てきた』なんて、大体、放射能が目に見えるのかという話ですよ!」

 ”対話の広場”と謳う割には主催者側の説明ばかりが続き、実質的な質疑応答の時間も短かった。説明会そのものは2時間にわたって行われたが、質疑応答に当てられた時間はわずか30~40分程度。質問は1人1問で3分以内のため、質問者は10人にも満たない上、追加の質問ができないので対話は一向に深まらない。しかも、参加者らの厳しい追及に対して論点をそらし、まともに応じようしないので、彼らのフラストレーションも溜まるばかり。

「質問しようと放射能問題に精通していそうな市民運動関係者が挙手しても、司会者がスルーしていましたからね。面倒臭そうな人は最初からしゃべらせる気がなかったようです。それと、記録のためと称して説明会の様子を撮影していましたが、なぜかヤジを飛ばしたりしている人たちを中心に撮影していました。撮影者も県の職員じゃないような気がしましたね。とにかくイライラばかりが募る説明会で、質問者の口調も自ずと厳しくなってしまい、終盤では黒岩知事もしどろもどろになって答えていました」(同参加者)

 黒岩知事側としては、神奈川県民と直接対話することでがれき受け入れに対する不安を払拭しようという思惑があったのかもしれないが、これではまるで逆効果。”シャンシャン総会”を目論んではみたものの失敗して荒れてしまった企業の株主総会のようだった。黒岩知事は「今後も地元のみなさんと膝を突き合わせて丁寧に説明していく」と意欲をみせているが、現状を見る限りでは県民の理解を得るのは困難だといえそうだ。
(文=牧隆文)

がれきの中で本当にあったこと

ウラ金?

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最終更新:2013/09/09 17:26
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