日刊サイゾー トップ > エンタメ  > 田原総一郎は●●の師匠だった!?
DVD『田原総一朗の遺言』大ヒット記念 田原総一朗×水道橋博士対談

“田原伝説”再び――田原総一朗はマイケル・ムーアの師匠だった!?

――今回DVDとなっている作品は、70年代に撮影されたものです。当時の世相などを理解していないと解読するのが難しい部分もたくさんありますが、そのような知識がなくても、全然古びているという印象を感じさせません。

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博士 僕らは、過去の名作ドキュメンタリーの回顧展をやっているつもりはないんです。どれも「この時代だからできたんだよね」という作品ではないんです。いつの時代もドキュメンタリーは偏っているほうが面白いし、正しいんです。

田原 公平や客観性など、そんなものはあり得ない。自分の目で見るんだから、偏っているに決まっています。それを正直に出したんです。

――自分の過去の作品が、どうして今の若い人に響いていると思いますか?

田原 若者は、今の状況に強い危機感を持っています。ところが民主も自民も、何も変えてくれそうにはない。「なんとかしなきゃいけない」という気持ちがあって、こういうドキュメンタリーを見てくれるんじゃないでしょうか。

――確かに、今のテレビには、こういった気骨のある番組は少ないですね。

田原 僕はニコニコ動画に時々出演するんですが、テレビに出せない人間を出せるから面白い。小沢一郎、鈴木宗男、堀江貴文もニコニコ動画で放送しました。鈴木宗男さんは、収監3日前にニコニコ動画で70分も話してくれたんです。

――“テレビ番外地”であった12チャンネルとニコニコ動画は雰囲気が似ているんでしょうか?

田原 そうですね。僕のドキュメンタリーも12チャンネルだからできた。12チャンネルの上層部も、他の局がやらないことをやらないと視聴者が見てくれないということがわかっているので、基本的に賛成してくれていたんです。

――現在、ドキュメンタリーを取り巻く状況は厳しさを増すばかりです。この状況を、どのようにご覧になっていますか?

博士 機材の小型化によって、素人がいくらでもドキュメンタリーを撮れる環境になっています。町山智浩さんが一昨年に行った『松嶋×町山 未公開映画祭』でも紹介されたように、アメリカには、いいドキュメンタリー作品がたくさんあるし、上映する媒体もありますよね。ただ、日本ではいくらいい作品が制作されても、ドキュメンタリーが話題になることも少なく、紹介する媒体も少ないので、継続的に作品を撮り続けられる環境がないんです。

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