日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > つくづく“角栄になれなかった男”
元木昌彦の「週刊誌スクープ大賞」第136回

政治の流れは橋下徹へ? つくづく“角栄になれなかった男”小沢一郎

 消費税増税、原発再稼働に走る野田佳彦政権を批判し、首相公選制導入を掲げ、国民にも「自立、自己責任、自助努力」を求める橋下流が、これからの流れになっていくのだろうか。

 我こそ日本のリーダーだと胸を張り、わかりやすいキャッチフレーズ、国民にも痛みを分かち合ってもらう改革を訴えているところは、あの小泉純一郎元総理によく似ている。

 橋下流は初めに大風呂敷を広げておき、相手が反撃してくると話を小さくさせたり、問題をすり替える手法を使うと、ジャーナリストの大谷昭宏は批判する。

「原発も、自分から『大飯原発を止めろ』と言っておきながら、今になって『府民にも応分の負担をしてもらう』『その痛みを府民は受け入れる覚悟はあるのか』と、今度は責任を府民に押しつけようとしている。たちの悪い酔っ払いのような手口です」

 「現代」は、「『一度はこの男に賭けてみたい』そんな期待と不安が、沈滞ムードに沈む日本を揺り動かし、いま大きく変えつつある」と結んでいる。

 私は、橋下大阪市長が英雄だとは思わないが、よく言われるように、英雄を求める時代が幸せな時代でないことは間違いない。

 「強いリーダー」かもしれないと幻想を抱き、熱狂した小沢一郎や小泉純一郎の化けの皮は剥がれ落ちた。その愚を、今度は橋下で繰り返すのだとすれば、この国の近未来はなおさら暗くなるに違いない。

 第2位は相撲界の不祥事を追及してきた「新潮」の告発記事。タイトルがすごい。

 貴乃花親方といえば、不祥事続きの角界の中で唯一といってもいい、汚れのない希望の星である。

 それが「貴乃花お前もか」と言わざるを得ない“暴行事件”を起こしていたというのだから、驚かざるを得ない。

 春場所直前の2月、前途有望といわれていた弟子が脱走してしまっていたのだ。その当人がこう話す。

「1月の初場所で、僕は頑張って頑張って勝ち越しできた。2年前に16歳で入門して以来、初めての勝ち越しでした。もちろん嬉しかったし、親方も喜んでくれると思ってました。それで部屋に帰ってから親方に報告に行くと、いきなり“なんで先輩よりも先に報告に来るんだ!”と怒鳴りつけられ、腹を5、6発、拳骨で力任せにボコボコ殴られた。それで腹を庇うと、今度は顔面もボコボコ。もうこれ以上、親方の暴力には耐えられない。実は、これまでもずっと日常的にそんな暴力を受けていて、しかもその理由がまったく分からない」

12345
ページ上部へ戻る
トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • twitter
  • feed
特集

【4月開始の春ドラマ】放送日、視聴率・裏事情・忖度なしレビュー!

月9、日曜劇場、木曜劇場…スタート日一覧、最新情報公開中!
写真
インタビュー

『マツコの知らない世界』出演裏話

1月23日放送の『マツコの知らない世界』(T...…
写真
人気連載

山崎製パンで特大スキャンダル

今週の注目記事・1「『売上1兆円超』『山崎製パ...…
写真
イチオシ記事

バナナマン・設楽が語った「売れ方」の話

 ウエストランド・井口浩之ととろサーモン・久保田かずのぶというお笑い界きっての毒舌芸人2人によるトーク番組『耳の穴かっぽじって聞け!』(テレビ朝日...…
写真