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「田切駅→伊那市駅 1hour Bicycle Tour “轟天号を追いかけて”」現地レポ【2】

「元旦から聖地巡礼したことも」20年も巡礼し続ける「田切ネットワーク」の軌跡

 まさに、熱いファンのなせるワザだが、版権的にはユルかった当時でも完全にアウト。バンダイから激怒されたが、「商売じゃないんです」と泣きを入れ、A4用紙3枚にびっしりの詫び状で許してもらえたのだとか。

 版権的にはアウトだが、ファンの情熱がこもったポスター。いつの日か、陽の目を見る日が来ることを祈りたいものだ。

 現在、年3回の清掃活動は、日程を決めて来られる人が来る形でユルく開催されている。それでも、参加者が絶えることはない。

「里帰りのようなものですね。やはり、(「元・下村酒店」のご夫妻のように)来て、話をできる人がいること。これは、ほかの無人駅にはない魅力ですから」(メンバーの熊谷さん)

とりあえず、これを展示しておかなければ始まらないという品もちゃんと準備されていた


こちらには「元・下村酒店」さんの制作した、、あ~るが並んでいる

 かつて駅スタンプを保管してくれていた「小松屋」さん(現在は建て替えで店舗も姿を消した)、閉店後も駅スタンプを保管して、時折訪れるファンに対応してくれる「元・下村酒店」さん。単に聖地を訪れて写真を撮影して満足するのではない、真の楽しみ方がここにはある。「田切ネットワーク」内では、20年の間に3組のカップルが結婚したというが、こんな濃い楽しみ方をしていれば当然だ。

 なお、「田切ネットワーク」のメンバーの一人は自転車イベント終了後、田切駅に戻り駅寝をして、翌朝から田切駅の清掃に参加した。

■南信のディープスポット・伊那市の祭りはまだまだ続く

 地方都市をめぐっては、東京にないものを探す筆者だが、伊那市は何度も探訪する価値のある街である。人口6万4,000人あまりのこの街、その人口に比して街にある店舗のレベルは高い。同じ人口でも東京周縁圏の街だと駅前にコンビニとチェーン系の居酒屋と、テキトーな書店が並ぶだろう。だが、伊那の街は独特だ。チェーン店よりも老舗が多いし、歓楽街も山間の地方都市とは思えないほど、充実していて味がある。

 そのような味のある店を、地元の人々はごく日常的に利用しているからうらやましい。伊那でもメジャーな老舗の一つである蕎麦屋・クロネコなんて、都内だったらちょっとひねったサブカル好きな若者が一眼レフカメラを手に、続々と訪れるんじゃないかと思う。

「田切駅→伊那市駅 1hour Bicycle Tour “轟天号を追いかけて”」のほかにも、各種のイベントが開催中だが、その中でも、8月4日の伊那まつりに向けて準備されている開業当時の電車の復元は、目を見張るものがある。作業場所の伊那市立図書館のロビーに入るサイズということで、幾分か縮小した復元電車は、台座にキャスターをつけて木で枠をつくり、段ボールの部材で囲むというもの。段ボールなのに、まったく安っぽさを感じさせない精巧さが魅力的だ。筆者が訪ねた際には、ほぼ車体は完成し、塗装作業に入るところ。

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