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昼間たかしの100人にしかわからない本千冊 10冊目

ロリコンはやっぱり永遠にロリコンだった……のか?『改訂版 ロリコン大全集』

hiruma1000_10_06.jpg『ポルノ雑誌の昭和史』ちくま新書、2011年
hiruma1000_10_07.jpg『出版奈落の断末魔―エロ漫画の黄金時代』アストラ、2009年
hiruma1000_10_08.jpg『おたくの本』宝島社、1989年
hiruma1000_10_09.jpg『出家日記―ある「おたく」の生涯』角川書店、2005年

 それにしても、この世界は業が深い。伝説のロリコンと称された蛭児神建が、ブームの最中に雑誌「プチ・パンドラ」(一水社)の編集長を引き受けて、病んで業界を去った顛末は、1989年に出版された別冊宝島のベストセラー『おたくの本』(宝島社)や蛭児神建(元)名義で執筆された『出家日記―ある「おたく」の生涯』(角川書店)に詳しい。それらに記されているように、現在も僧侶を生業としている蛭児神だが、いまだにロリコンを過去のものとはできていない。6月に同人誌即売会MGMで彼に会ったとき「久しぶりに、こんなものを作ってみました」と茶封筒に入れたコピー同人誌をこっそりと手渡された。中に入っていた同人誌のタイトルは『幼女嗜好 FINAL』。10部だけ作ってきたというその同人誌は、扱われているヒロインが現代化しているが、描かれる嗜好は過去のものと変わらない(本人も、茶封筒に包んでこっそり配布していたから、画像はナシで。欲しい人は、どっかの同人即売会で本人を見つけるのがよいかと)。僧侶となってもなお消えない煩悩。もはや、それは賞賛する以外、どうともできない。

 いくら業界から足を洗っても、この世界の業の深さからは逃れることはできないらしい。
(文=昼間 たかし 文中敬称略)

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