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生まれ変わったAKB48が目指す新たな地平──再組閣・3代目チームA・K・B公演を徹底検証

■“大島チームK”「未来は与えられるより自分で切り開こう」

秋元才加、阿部マリア、板野友美、内田眞由美、大島優子(キャプテン)、北原里英(SKE48兼任)、倉持明日香、小林香菜、佐藤亜美菜、島田晴香、鈴木紫帆里、近野莉菜、中田ちさと、仲谷明香、永尾まりや、藤田奈那、前田亜美、増田有華、松井珠理奈(SKE48兼任)、松原夏海、宮崎美穂、武藤十夢

team-k1.jpg(c)AKS

 2代目チームの先陣を切って「RESET」公演を開始したチームK。今回の3代目体制もチームKから幕を開けた。キャプテン・大島優子、秋元才加を中心に、仲谷明香、佐藤亜美菜、中田ちさと、内田眞由美ら公演に人一倍汗を流してきた骨太なメンバーと、阿部マリア、鈴木紫帆里、前田亜美ら高身長メンバーも多いのが特徴。また、小林香菜、松原夏海、倉持明日香、近野莉菜、増田有華と初代チームKのメンバーの復帰が多く、安定感は抜群だ。

 MCでも、2代目チームKにもあった、メンバー一人が当日の公演を総括するコーナーも健在。初日は、秋元が大島に「エースがキャプテンをやるっていうのは、やはりよほどのプレッシャーなんだろうなと思った」「私がキャプテンの時に言われた『あなたは何もしなくていいよ。私たちが支えるから』という言葉を、また優子に返してあげられたらうれしい」とエールを贈った。その言葉に大島はさめざめと泣き出し、「AKB48の第2章、新しいチーム体制で、今日は出ていないメンバーもいますけれども、そのメンバーとも一緒に新しいチームKとして(ファンの)みなさんが絶対に楽しいと思える公演そして応援したくなるチームをお互いに切磋琢磨して作り上げていって、AKB48がもっとより良いグループになるように一人一人が頑張っていきたい」と初日に出られなかったメンバーの思いも背負いつつ、ファンに感謝と決意を語った。「ファンはパートナー」と語る大島がキャプテンとして、そして人間としてもさらに大きな経験を積んだ瞬間だった。

team-k2.jpg(c)AKS

 セットリストは、「青春ガールズ」「脳内パラダイス」(定番の「夏海がかわいい」のコールも復活)「最終ベルが鳴る」とK2nd、K3rd、K4thの歴代公演タイトル曲を3曲続け、4曲目で3代目チームKに書かれた「スクラップ&ビルド」に移行するという4曲だけでチームKの歴史を追う前半曲。「未来は与えられるより自分で切り開こう」と現状維持よりも、革新を是と説く最新ナンバーでチームKの気概の高さを表現する。

 ユニットからはチームK以外の曲も登場。「嵐の夜には」では、阿部マリアが研究生時代に任されていたのと同じポジションで参加。阿部の長い手足を生かしたダンスと目ヂカラは、あらためてこの曲の世界観を増幅させてくれる。「あなたとクリスマスイブ」は、まさかの秋元才加、板野友美のデュエット。チームKの温かい絆に触れ、よく笑うようになった板野と、“ブキヨウマッスグ”な秋元が美しいハーモニーで聞かせるA1st公演の名バラード。両者の不在時には、佐藤亜美菜、永尾まりやというペアで披露。サプライズで、増田有華、宮崎美穂、内田眞由美らのボーカルでも聴いてみたい曲だ。

 また、松井珠理奈の代表曲のひとつであるレゲエ調のダンスナンバー「Glory days」には大島優子、藤田奈那、中田ちさとが挑戦。オリジナルの珠理奈、桑原みずき、中西優香が圧倒的なだけに、比較される憂き目になるのだが、どれだけパフォーマンスを磨いていけるか注目だ。研究生時代にはサポーターでひざや背中をガッチリ固めながら公演に出ていた藤田、ファンへの恩返しを常に考えながら活動してきた中田、そして、大島の真摯さで、難関に挑む。

 後半曲には、チームA、K、B、4の歴代曲に加え、メドレーでSDN48、SKE48、NMB48の曲にも挑戦。「孤独なランナー」はイントロのみだが、「絶滅黒髪少女」のアウトロでは三つ指を突いてお辞儀し、そこからまさに岩のように転がって、チームKのチームアンセムであるド本命ヘビーメタルナンバー「転がる石になれ」を熱唱。かつてチームKは、チームAと比較され、メンバーが泣き出す中、秋元才加が「やるしかない!」と立ち上がり、次第に結束していった。そんな彼女たちに贈られた曲のスピリットが3代目チームKにも受け継がれたのだった。アンコールオーラスでは、仲間、ファンとのかけがえのない出会いを歌った「草原の奇跡」を秋元才加の伸びやかな歌声で披露。全国ツアーでも緑のサイリウムで、各地の会場を“緑の草原”に変えてきたチームKならではの温かいバラードで締める全19曲となった。

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