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東京国際アニメフェア2013

【TAF2013】熱いブースにやる気を疑うブースも……「アニメ&キャラクター列島JAPAN」で見えた明暗

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 予算が縮小されたものの、今年も無事に閉幕した恒例のイベント「東京国際アニメフェア」。昨年からビジネス主体のイベントへと大きく舵を切ったイベントを、今回も当サイトならではの視点でレポートする。

 今回のフェアで目玉のひとつになったのが、土日の一般来場日の2日間にわたって設けられた「アニメ&キャラクター列島JAPAN」だ。

 この企画は、全国各地で行われているアニメやマンガ作品、キャラクターを利用した町おこしを一堂に会する目的で行われたものだ。

 当初の目的の通り、全国各地の試みが集まったことは間違いない。しかし、それぞれのブースでは温度差がかなり見られた。各ブースでは物販、パネル展示、パンフレットの配布などさまざまな形で工夫を凝らしているところが多かったが、一方で、PRではなくマイナスになってしまうのではないかと心配になってしまうブースも。

 中でもその要素が強かったのが「新潟市マンガ・アニメ情報館」「新潟市マンガの家」のブースだ。この2つの施設は展示のほか、体験学習ができる場として新潟市が企画したもの。2月には「新潟市マンガの家」が先行してオープン。「新潟市マンガ・アニメ情報館」は5月オープンを予定している。地域のマンガ大賞である「にいがたマンガ大賞」が開催されるなど、マンガ・アニメ文化が広く受容されている新潟市で初の常設的な施設である。

 まさに、本格稼働を前に盛り上がる時期だと思うのだが、肝心の展示はといえば長テーブルの上にチラシが置かれているだけである。説明をする人すら見当たらない(たまたまトイレにでも行っているのかと、幾度か覗いてみたが無人だった)。おそらく限られた予算で出展しているのだろうが、これはひどすぎる。

 実のところ、一部の例外を除けばマンガ・アニメを使った町おこしで予算が潤沢なものなど寡聞にして聞かない。昨年、関西の某大都市で(その地方にしては)大規模なアニメ・マンガフェアが実施された。その際、筆者は自治体から実施を受託した事業者に予算を聞いたのだが、驚いた。

「予算は2,000万円なんですけど、会場費が1,200万円だったんです……」

 会場は、主催自治体参加の第三セクター。一旦支払ったカネが還流しているような図式だ。残りの800万円で人件費やら何やらを支払ったら、まったく残らない。件の事業者も「スタッフを手弁当で出してもらった企業もあります。毎晩、飲み屋で頭を下げ通しですよ」と、少々渋い顔を。

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