日刊サイゾー トップ > 社会 > メディア  > 「絶対に負けちゃダメだ」児童ポルノ法改定問題 スウェーデンからのメッセージ

「絶対に負けちゃダメだ」児童ポルノ法改定問題 スウェーデンからのメッセージ

gfralkg.jpg昨年の来日時、東方ソングを熱唱するルンドストローム氏

 「表現の自由」をめぐり危惧の続く児童ポルノ法改定問題。マンガ・アニメも規制されれば、表現の萎縮効果のみならず、冤罪まで発生するのではないかという危惧が強まっている。

 規制を推進する人々は、改定案で冤罪が発生することには否定的だ。しかし、海外ではすでにマンガが理由で逮捕された事例も発生している。そうした中でも、もっとも衝撃的なのがスウェーデンで発生した日本マンガの翻訳者が、児童ポルノ所持容疑で逮捕された事件。

 しかも、捜査されたきっかけが娘の親権を争っていた元妻からの通報だというから、さらに驚く。

 『日刊サイゾー』でも随時報じてきたこの事件は、昨年、スウェーデン最高裁で無罪判決が下った。今回、日本でも危惧が高まる中で元被告のシモン・ルンドストローム氏から改めて話を聞いた。

──いま、日本では児童ポルノ法改定問題を通じて、今後マンガ・アニメまでもが規制されるのではないかと危機感が広がっています。海外のマンガ・アニメの愛好者としてどう考えていますか?

ルンドストローム氏 「マンガ・アニメの愛好者」としてではなく、僕は一人の人間として「書く、描く内容を規制する」こと自体は、頭がどうかしているとしか思えない。「広める」つまり「広告に出してもいいかどうか」という判断基準にだったら制限をかけてもいいけど、書く、描く、出版すること自体を規制するのは自由主義、民主主義社会ではあってはならないこと。それを罵倒したい気持ちは、僕の日本語の言語能力を尽くしても足りないくらいだ。民主主義が聞いてあきれる。民主主義の中でその基本を破ってもいいと思うやつが「歩く」「話す」ことができるなんて奇跡だ。それくらい彼ら(規制派)の頭脳は機能していないとしか思えない。

──「児童ポルノ」の所持を禁止することが、実際の犯罪を取り締まることに役立つと思いますか?

ルンドストローム氏 それは「児童ポルノ」の定義による。実写だったら役に立つと思う。「児童ポルノ」を「性的に未発達な子供が性行動を行うような画像」という定義だったら、それを所持しただけで、そのような画像の「需要」に参加しているということになる。需要があるということは供給もついてくる。そのような画像を作ること自体が犯罪なので、その画像を所持するというのは、その犯罪に加担していることになる。よって、実写だったら、単純所持でも犯罪にしていいと思う。

 「性行動を行っていない、単純な裸だけ」の画像や「18歳未満だけど、性的に未発達ではない」という女性の実写も、ややこしいけど。人間のほとんどは14~15歳で性的な発育が完了しているが、社会的に弱い存在なので、そういう画像を自由にしたら、権力とお金で悪用する雑誌が絶対に出てくるし、それも問題である。

 でも、最近思うことは、とある説によるとどうやら「裸が見たい」という衝動は性衝動とつながっているものの、別物だそうで、要するに、見たいだけで、別にエッチがしたいということではない。だとすれば「若い子の裸を全面禁止」にしたら、その「見たい」という衝動が、もしかしたらもっと悪い方向に行ってしまうのではないかということだ。それが本当なら、逆に15歳でも裸だけならOKということにした方が、本当の犯罪を軽減できるということになる。それが裏付けられるのなら、規制しない方が子どもを守れるという、矛盾が生じる。なんの証拠もないけど、一応可能性として考えておいた方がいいと思う。なぜなら、手段で目的を見失わない方がいいからだ。目的はあくまでも「若い人を守る」であるべきで、「若い人の裸を見たい人を罰する」ではないはずだ。

──マンガやアニメの愛好者が、性犯罪を起こすと考えている人は、スウェーデンでも多いのでしょうか?

ルンドストローム氏 多くない。マンガ、アニメに対する知識がほとんど皆無だからだ。だけど「日本のマンガ、アニメってエッチだな」という偏見の持ち主は少なからずいる。「それを読んでいるのは犯罪者だけ」という意見はない。

 実際、マンガを読んで犯罪に走ったためしがないからだ。実際、そういう写真を持った人でも、犯罪に走る人の確率は別に上がらないという最近の説がある。そういう写真を持った人について冷静に研究した人が少ないから、誤解が多い。


12

「絶対に負けちゃダメだ」児童ポルノ法改定問題 スウェーデンからのメッセージのページです。日刊サイゾー芸能最新情報のほか、ジャニーズ/AKB48/アイドル/タレント/お笑い芸人のゴシップや芸能界の裏話・噂をお届けします。その他スポーツニュース、サブカルチャーネタ、連載コラムドラマレビューインタビュー中韓など社会系の話題も充実。芸能人のニュースまとめなら日刊サイゾーへ!

ページ上部へ戻る

絶対的満足度の至宝店すべて見る

人気連載すべて見る

元木昌彦の『週刊誌スクープ大賞』

「週刊現代」「FRIDAY」の編集長を歴任した"伝説の編集者"元木昌彦による週刊誌レビュー

“キング・オブ・アウトロー”瓜田純士、かく語りき

“キング・オブ・アウトロー”瓜田純士の最新情報をお届け! 嫁・麗子も時々登場。

テレビウォッチャー・飲用てれびの『テレビ日記』

テレビの気になる発言から、世相を斬る!

じゃまおくんのWEB漫クエスト

マンガレビューブログ管理人じゃまおくんが、インターネットに埋もれる一押しマンガを発掘!

腹筋王子カツオ『サイゾー筋トレ部』

“腹筋インストラクター”腹筋王子カツオさんが、自宅でも簡単にできるエクササイズを紹介!

イチオシ企画

【PR】DYM・水谷佑毅社長の野望とは?

医師免許を持つ、ベンチャー経営者の異色の半生!
写真
特集

志村けん急逝――悲しみ広がる

お笑い界のレジェンドが残した偉大な功績の数々を振り返る!
写真
人気連載

安倍首相はコロナ制御できるのか

今週の注目記事・新型コロナウイルス肺炎関連の...…
写真
インタビュー

東海テレビが記録映画を作るワケ

──いま、日本では児童ポルノ法改定問題を通じて、今後漫画・アニメまでもが規制されるのでは...
写真