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お笑い評論家・ラリー遠田の『2013年お笑い総決算!』【勝手に表彰編02】

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【勝手に表彰編01】はこちらか

 今年最も印象的だった芸人同士の争いに贈られる「ベストバウト賞」。芸人たちは時としてバラエティ番組内で激しく対立し合うことがある。その中で最も熱い戦いは何だったのか? それを決めるにはまず、「そもそも熱い戦いの条件とは何なのか」ということを考えなくてはいけない。

 私が思う「熱い戦いの条件」とは、「対立する2人それぞれが自分の良いところを出し切っている」ということだ。格闘技で考えると分かりやすいかもしれない。いくらそれぞれの実力があっても、一方的な展開になってしまったり、互いに警戒し合って深みのないやりとりだけで終わってしまうものは、いい戦いとは言えない。

 その意味では、例えば、『FNS27時間テレビ 女子力全開2013 乙女の笑顔が明日をつくる!!』(フジテレビ)における大島美幸(森三中)と西野亮廣(キングコング)の対立劇は、心に残る名場面ではあるが、名勝負とは言い切れないところがある。2人が本格的にぶつかり合う前に、戦いの熱がさめて既定路線に収束してしまった印象があるからだ。

 ということで、「ベストバウト賞」にふさわしいバトルとしては、『アウト×デラックス』(フジテレビ)における「ミラクルひかるvs福田彩乃」を選びたい。ここでは、「ものまねのネタをパクっている」「ものまねを踏み台にしている」という2大疑惑をミラクルが福田にぶつけて、福田も真っ向から応戦。ミラクルの小姑のようにネチネチした執拗な攻撃と、福田のあっけらかんとした対応が見事にかみ合い、お笑いの歴史に残る名勝負となった。

 また、2013年はいつになく「芸人の結婚」が相次いだ1年でもあった。矢部浩之(ナインティナイン)、後藤輝基(フットボールアワー)、田村淳(ロンドンブーツ1号2号)など、テレビを彩る人気芸人たちが次々に結婚を発表。空前絶後の結婚ラッシュに世間は沸き返った。

 そんな中で、テレビでも芸人の結婚を大々的に取り上げる企画がたくさん行われた。代表例としては、矢部の結婚式を行った『めちゃ×2イケてるッ!』(フジテレビ)、ドッキリ企画として飯尾和樹(ずん)の披露宴を行った『とんねるずのみなさんのおかげでした』(フジテレビ)がある。

 そこで、芸人の結婚を最も面白おかしく取り上げていた番組に贈られる「結婚企画賞」には『ロンドンハーツ』(テレビ朝日)を選びたい。この番組ではこれまで、数々の一般人、芸人、タレントの恋愛や結婚をネタとして取り上げてきた。そんな番組だからこそ、メインMCである田村淳の結婚に際しては、並々ならぬ力を注いでいた。

 9月17日放送の『ロンドンハーツ生放送3時間SP』では、生放送中に結婚をサプライズ発表。出演するタレントにすら結婚のことは知らされていなかった。突然の発表にただ呆然とする有吉弘行、千原ジュニアという独身芸人のツーショットも忘れられない。番組では、結婚の裏側を完全ドキュメント形式で紹介。バラエティの企画として最後まで飽きさせないつくりになっていた。

 次に、『アメトーーク!』(テレビ朝日)で最も印象的だった企画に贈られる「『アメトーーク!』企画賞」。こんな賞を作ってしまうと『アメトーーク!』をひいきしすぎだと思われるかもしれないが、この番組の圧倒的な人気や影響力を考えると、こうした賞を設けることが不当だとは言えないだろう。

 2013年も数々の名企画が生まれたが、ナンバーワンはやはり、11月14日放送の「好感度低い芸人」だ。この企画はとにかくコンセプトがすばらしかった。江頭2:50、出川哲朗といった「抱かれたくない芸人」の定番として無難に名前が挙がる人でもなく、山里亮太(南海キャンディーズ)、井上裕介(NON STYLE)のように「ビジネスとして嫌われに行っている人」でもない、本当に本当の意味で「好感度が低い人」を厳選した、というところがいい。特に、西野亮廣、品川祐(品川庄司)という2枚看板の嫌われぶりは他を圧倒していた。この企画を1時間やってもなお、語り尽くせていない感の残る西野の好感度低いっぷりは神がかり的である。

 最後に、お笑い界で最も流行った言葉に贈られる「お笑い流行語大賞」。これはかなり選考が難しい。本家の「ユーキャン新語・流行語大賞2013」には「今でしょ!」「お・も・て・な・し」「じぇじぇじぇ」「倍返し」の4つが選ばれ、史上空前の当たり年となったが、お笑い関連の言葉は候補語50語の中でもキンタロー。の「フライングゲット」1語のみ。確かに、お笑い界で間違いなく流行ったと言えそうな一発ギャグや決めフレーズはほとんど見当たらない。そこで、「お笑い流行語大賞」に私が推したいのはずばり「じぇじぇじぇ」だ。

 2013年、一発ギャグは不作だったが、芸人たちがテレビで「今でしょ!」「じぇじぇじぇ」「倍返し」などの流行語をふざけて口にする回数はいつになく多かった。特に「じぇじぇじぇ」は使い勝手が良く、『FNS27時間テレビ』の深夜枠などで太田光(爆笑問題)が連発していたのも記憶に残っている。ということで、お笑い流行語大賞はあえて「じぇじぇじぇ」にしておきたい。2014年こそは、お笑いの世界から流行語を生み出して、世間に対して「倍返し」をしてほしいものだ。

●ベストバウト賞
ミラクルひかるvs福田彩乃(『アウト×デラックス』)

●結婚企画賞
『ロンドンハーツ』(ロンドンブーツ1号2号・田村淳の結婚)

●『アメトーーク!』企画賞
好感度低い芸人

●お笑い流行語大賞
じぇじぇじぇ

(文=お笑い評論家・ラリー遠田)

最終更新:2013/12/31 16:00

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