日刊サイゾー トップ > インタビュー  > 「K-PRO」代表に聞く

月3,000人以上を動員する「K-PRO」児島気奈代表に聞いた、お笑いライブシーンの今

――確かに、私の実感としても、その頃からお笑い業界界隈で「K-PRO」という名前を今まで以上にあちこちで聞くようになった気がします。

児島 K-PROのライブで勝ったら価値が出るとか、そこで結果を残したいとか、芸人さんから言ってくれたりするようになったんです。こっちは出てもらっている側なので、そういうのは本当にありがたいですね。

――お笑いライブを主催しているところはほかにもたくさんありますが、その中でK-PROはここだけは負けていない、という強みはありますか?

児島 一番の強みは「楽屋の雰囲気がいい」っていうことですね。芸人さんのコンディションがいい状態で舞台に出ているから、より面白くなっているし、より会場が一体になっているんじゃないかなと。そこはすごく気を使っていますね。ライブ自体の運営は、音響さん、照明さんなどほかのスタッフに任せられるんですけど、楽屋の雰囲気を作るのは一番の私の仕事だと思っています。

――具体的には、どういうことをしているんですか?

児島 とにかく芸人さんの情報をいっぱい仕入れておいて、「あの番組出てたの見たよ」って話しかけたり。疲れてそうな芸人さんがいたら、「疲れてる?」って声かけたり。あと、その日の顔色や様子を見て、当日のMCやトークコーナーに出てもらう人を決めたりしています。この人は今日調子悪そうだなと思ったら、出番直前でも変えたりします。

――すごいですね! それを判断しているのは、児島さんの長年の「勘」ということですよね。

児島 そうですね。あと、ちょっと話しかけたりしたときの返しのタイミングが遅かったりすると、ああ、この人調子悪いのかな、とか。そういうのがだんだん分かるようになってきました。

――ライブに出る人は、どうやって選んでいるんですか?

児島 自分の目で見る、っていうことですね。自分で見て面白いなあと思った芸人さんに出てもらうっていうのが一番。ただ、やっぱり芸人さんの数も多いので、情報を得るためには、お客様からのアンケートを見たり、ほかの芸人さんから話を聞いたりもします。それを踏まえて、最後には自分で見て決めるようにしていますね。いまだにお休みの日にはライブを見に行ってます。月6~7本は見てますね。

――K-PROでは月に数十本もライブをやっていますが、その中で、お笑いライブを初めて見るという人にお勧めはありますか?

児島 最初は、大きいライブに足を運んでもらうのがいいかなと思います。うちで言うと「行列の先頭」っていう、一番大きいメインのライブが半年に1回ぐらいあるので、それに来てもらうと入りやすいかなと思います。いろいろな芸人さんが出ていて、テレビで見たことがあるような有名な人もいるので。そこからスタートして、小規模なライブにもどんどん来てもらえるといいかなと。

 多くの人に見てもらえるという点では、ライブがテレビに負けている部分があるのは分かるんですけど、面白さでは負けてないような気がしていて。お客さんに足を運んでもらっているという意味では、ライブのほうがすごくエネルギーが要るとは思うので、ライブも負けてはいないぞ、って。もっと多くの人にお笑いライブの面白さを知ってもらいたいですね。
(取材・文=ラリー遠田)

●こじま・きな
1982年、東京生まれ。お笑いライブ制作集団「K-PRO」代表。月30~40本のお笑いライブ・イベントの制作・プロデュースを行う。

最終更新:2014/12/09 21:00
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