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『音楽という<真実>』発売記念ロングインタビュー

“断れない作曲家”新垣隆が振り返る「あの騒動」と、バラエティ番組に出まくるワケ

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■自由に作るよりも、指示や制限があったほうが……

――その頃から、将来は作曲家になりたいと思っていたんですか?

「具体的に展望を持っていたかどうかはわからないですけど、作曲家になりたいというのは、子どもの頃からずっと思っていました」

――現代音楽の作曲家になるためには、どういうルートを経るのが普通なんでしょう?

「作曲家で食べていく、ましてや現代音楽でというのは、ほとんど不可能なんですよね。それだけをなりわいにして、というのは無理。だから普通は、別に音楽関係の仕事をしながら、仲間とイベントをしたりコンサートを開いたりするという……つまりはアマチュア……趣味の世界なんですよ」

――新垣さんも、同じような感じで活動を?

「ずっとピアノを習っていたので、演奏の仕事というのはあったんですね。そういうアルバイトをしながら、趣味レベルで、って自分では芸術活動と思ってるんですけど(笑)、やっていました」

――本には、大学の非常勤講師としての給料も書かれていましたが、こんなに安いのか(年100万円程度)って驚きました。当然、それだけで生活するのは難しいですよね?

「そうですね。演奏のアルバイトをしたり、たまにアレンジャーや、コマーシャル用の作曲仕事なんかも入ってきていましたが」

――そういう請け負いでの作曲仕事と、自分の作品を作曲するのは違うという認識なんでしょうか?

「私は現代音楽、現代美術に憧れてきましたので、そういうアートとしての音楽をやりたいという思いがある一方で、コマーシャルの音楽や映画音楽というのにも興味はありました。80年代の坂本龍一さんや、私の作曲の先生である中川俊郎先生なんかは、コマーシャル音楽なんだけれども、アートとして成り立っている曲をよく作っていて、そういう仕事をしたいなと思っていました。それに、相手とのやりとりでできていくので、請け負い仕事のほうがうまくいくということも多かったんですよね」

――自由に自分で作るよりも、指示だったり、制限があったほうが?

「『これこれこうやってよ』と人から言われて引き出される曲というのはありますね」

■人間としては凡庸な、普通の人でした

――コマーシャル音楽などは、わりと誰が作ったのかわからない、匿名性の高い音楽だと思いますが、佐村河内さんの案件も当初はそういう感覚で引き受けたものなんでしょうか?

「そうですね。映像に音をはめていくということに興味があったものですから、やりたいなと思っていた矢先……悪魔の声が聞こえてきたんですよ(笑)」

――最初は、いつものような請け負い仕事が来たという認識だったんですよね?

「まあそうですね。……かなり変な人でしたけど」

――最初から、あんなルックスだったんですか?

「最初からです、全然変わらないです。ちょうどその頃、ビジュアル系という……聖飢魔IIみたいな、そういう人たちがクローズアップされてきた時期だったんですが、デーモン小暮(現・閣下)さんとか、そういう感じの風貌だったんですよ」

――デーモンさん!? 白塗りしていたんですか?

「化粧はしていなかったですけど、ロングヘアーで、黒い服を着て。いかにもという格好をしていました。ビジュアル系自体があやしいとは決して思わないですけど、佐村河内さんはあやしかったです」

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