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少子化に頭を悩ます北朝鮮で、避妊&中絶禁止令「指示に背けば、懲役3年の刑」に!?

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 少子化に悩む北朝鮮が、避妊や中絶手術を禁ずるという指示を出したと、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。しかし、少子化の原因は、北朝鮮の慢性的な経済難であり、人民からも疑問の声が上がっている。

 北朝鮮経済の原動力は、アズマイ(おばさん)をはじめとする、主婦や働き盛りの女性たちだ。男性は、原則的に所属する国営の工場、企業所に出勤する義務があるが、給料はせいぜいコメ1キロ程度。女性たちが市場で商売をして、家計を支えなければならない。


 家計を支える女性たちにとって大きな壁となるのが、やはり出産と育児だ。商売に忙しく育児をする余裕がないため、産んでもせいぜいひとり。こうした中、出産を拒否する女性も増えている。国連経済社会局(UNDESA)は今後、北朝鮮の出生率が下がり、2050年以降は人口減少に転じると見ている。

 教育費の問題も、少子化に拍車をかけている。北朝鮮は「無償教育」を建前にしているが、実際には非常にお金がかかるため、子どもを産みたくても経済的に産めないのだ。

 深刻な少子化に危機感を持つ金正恩第1書記は、さまざまな少子化対策を打ち出してきたが、これといった効果は出ていない。

 そもそも少子化の根本的原因は、北朝鮮政府の旧態依然とした経済政策と、拡大発展する市場経済に当局が対応できていないからだ。それにもかかわらず、人民に少子化の責任を押しつけるような指示が出された。

 RFAの両江道(リャンガンド)の情報筋は、「10月8日、北朝鮮当局の保健部門の担当者を集めた講演会が行われ、『避妊と中絶を禁止する。指示に背けば、懲役3年の刑に処す』という指示が下りた」と語った。

 しかし、具体的な規定は公表されず。 正式な刑罰というより人民に対して注意を促す、もしくは闇の中絶手術や闇市で売買される避妊具などに対する警告の意味合いが強いのかもしれない。

 具体的な内容が不明なことから、人民の間では「実際は懲役刑ではなく、巨額の罰金が科されるのではないか」というウワサ話も出回っているようだ。

 咸鏡北道(ハムギョンブクト)の情報筋は「もともと、避妊や中絶手術は法で禁じられていたが、有名無実化されていた。結婚前の女性が、他人の目がある病院ではなく、医師の家で中絶手術を受けることはよくある」と語る。

 また、娘が性犯罪の被害者になるかもしれないという心配から、親が避妊用の「リング」を挿入する手術を受けさせるケースも多いという。

 今回の北朝鮮当局の指示に対し、人民からは「無理やり子どもを産ませるのではなく、産んで育てられる環境を整えてほしい」と、まっとうな批判の声が出ている。
(デイリーNKより<http://dailynk.jp/>)

最終更新:2016/01/26 18:11
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