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「足が曲がらなくなってもいい」 有馬記念優勝・吉田隼人騎手、実は骨折していた……今こそ語れる“運命と決意”

yoshidahayato0106.jpgJRA公式サイト

『ゴールドはゴールドでも“シップ”ではなく“アクター”だ!』

年の瀬の中山競馬場、8番人気ゴールドアクターの勝利という劇的な幕切れに終わった第60回の有馬記念。優勝騎手インタビューを受けている男のやや緊張した面持ちを一体、何人の競馬ファンが知っていただろうか。

「お客さんも入っていたし、レース前は楽しく乗ろうと思った。初めてのG1(勝ち)で実感はわかないが、G1ジョッキーになりたくて、この道を選んだのでとても良かった。くじけなければ、いいこともあるのですね」

デビュー12年目で掴んだ初の栄冠。ゴールドアクターの主戦・吉田隼人(はやと)のここまでの道のりは、その言葉が示す通り決して平坦なものではなかった。

G1・9勝の実績を誇る関東の名手・吉田豊の弟として隼人がデビューしたのは2004年。1年目はわずか3勝に終わったが、そこから2年目には23勝、3年目には60勝とともに初の重賞勝利を挙げるなど、一躍関東の若手有望株となった。

ただ、2007年の73勝(リーディング11位)を境に成績が頭打ちとなってしまう。続いていた重賞制覇も2009年で途切れてしまい、吉田隼人の評価は若手有望株から中堅、いや、“中の下”という評価にとどまり、徐々に競馬ファンの印象からも薄れていった。

厳しい勝負の世界で、同期デビューの川田将雅や藤岡佑介が次々とG1ジョッキーとなっていく中、吉田隼人はG1に勝つどころか、大レースに乗ることすらなかなかできない日々が続いた。それどころか、一昨年の11月には女性問題を巡って知人に暴力を振るったことが発覚。1カ月間の騎乗停止という重い罰が課せられることとなった。

しかし、騎手をやめようとさえ思うほどの“どん底”の中で吉田隼人の心に支えになっていたのが、自身の手綱で菊花賞(G1)3着と、世代トップクラスの能力を秘めた若駒・ゴールドアクターの存在だった。

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