日刊サイゾー トップ > その他  > 『パープル・レイン』『バットマン』『ハッピーフィート』……プリンスと映画の関わりを振り返る

『パープル・レイン』『バットマン』『ハッピーフィート』……プリンスと映画の関わりを振り返る

『プリンス/グラフィティ・ブリッジ』(1990年)

 『パープル・レイン』の続編として作られた半自伝的映画パート2。監督、脚本、主演、音楽をプリンスが担当。ロックテイストの強かった『パープル・レイン』に比べてかなりファンク路線が強くなるなど、サウンド的な冒険に満ちた作品ではあったものの、興行的には大失敗に終わる。日本では劇場公開もされなかった。それまで映画制作になみなみならぬ意欲を注いできたプリンスだが、自身が制作した長編映画は本作が最後となってしまった。

『ガール6』(1996年)

 プリンスの訃報を受けていち早くブロック・パーティを開催するなど、旧知の間柄として知られるスパイク・リー監督の映画。コントロール・フリークであるため他者の映画の音楽を担当することはほとんどなかったプリンスが、珍しく音楽を担当したことでも知られる本作。タイトル曲をはじめ書き下ろしの新曲は3曲のみだが、自身のファミリーとも呼べるアーティストの楽曲など、そのサントラ盤はプリンス・ファンのあいだでも評価が高い。ちなみに当時は“シンボルマーク”時代ではあったものの、このサウンドトラックは“プリンス”名義として表記されている。

『ハッピーフィート』(2006年)

 『マッドマックス』のジョージ・ミラー監督が手掛けたフルCGアニメ映画『ハッピーフィート』。タップ・ダンスが得意なコウテイペンギンを主人公とした本作は、ペンギンたちが歌い踊る往年のヒットソングが見どころの一作となっている。その一曲としてプリンスの「キッス」を使用する際に、レイティングを踏まえて歌詞の変更を打診されたプリンスは、当初そのオファーを一蹴。しかし、実際の映像を観て快諾するどころか、エンディングテーマ「Song of the Heart」を書き下ろして提供した。ちなみに同曲はゴールデングローブ賞主題歌賞を獲得している。

 なお、5月11日から開催されるカンヌ映画祭では、プリンスのスペシャル・トリビュートが行われることが早々と発表されている。

■麦倉正樹
ライター/インタビュアー/編集者。「CUT」、「ROCKIN’ON JAPAN」誌の編集を経てフリーランス。映画、音楽、その他諸々について、あちらこちらに書いてます。

最終更新:2016/04/25 09:00
12
ページ上部へ戻る

配給映画

トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • twitter
  • feed
特集

【4月開始の春ドラマ】放送日、視聴率・裏事情・忖度なしレビュー!

月9、日曜劇場、木曜劇場…スタート日一覧、最新情報公開中!
写真
インタビュー

『マツコの知らない世界』出演裏話

1月23日放送の『マツコの知らない世界』(T...…
写真
人気連載

山崎製パンで特大スキャンダル

今週の注目記事・1「『売上1兆円超』『山崎製パ...…
写真
イチオシ記事

バナナマン・設楽が語った「売れ方」の話

 ウエストランド・井口浩之ととろサーモン・久保田かずのぶというお笑い界きっての毒舌芸人2人によるトーク番組『耳の穴かっぽじって聞け!』(テレビ朝日...…
写真