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1日15時間、週末勤務も要求……ブラックすぎる「平昌冬季五輪」のアルバイト事情

平昌五輪公式サイトより

 開催までいよいよ1カ月を切った平昌五輪。ところが、現地では相変わらずトラブルが絶えず、今度はブラックなアルバイト問題が波紋を広げている。

 というのも、平昌冬季五輪組織委員会が短期バイト応募者の面接の際、「1日15時間、週7日働けるか?」と聞いたことが明らかになったのだ。

 韓国メディア「ハンギョレ」の取材によると、オリンピック期間中に仁川空港のチェックイン・センターなどで勤務する短期バイトに応募したキムさんは、面接官にこう言われたという。

「朝7時から夜10時まで、週末にも働けるか」

 それを聞いたキムさんが、「いくらなんでも1日15時間はひどすぎる」と抗議したところ、「我々が情熱ペイを要求すればどうするのか」と聞かれたそうだ。

「情熱ペイ」とは、とある分野で経験を積みたがる若者たちの情熱を利用し、最低賃金にも満たない報酬、またはタダで働かせる労働搾取を皮肉る言葉だ。主にファッションデザイン界やテレビ局、大企業などで蔓延すると知られているが、まさか五輪委員会から“情熱ペイ”という言葉が出たというのは驚きである。

 キムさんは情熱ペイに関する質問に対し、「健康をおろそかにしてまで働くのはダメだと思う」と答えた。面接の結果は当然のごとく不合格。「もし合格したとしても、働きたい気持ちがなくなっていた」とキムさんは言う。

 韓国の勤労基準法では週に68時間の労働を容認している。ところがキムさんが要求されたのは週105時間労働。明らかに勤労基準法違反にあたるが、これに対して同組織委員会は「応募者の覚悟を確かめるための質問だった」と説明している。とてもハードな仕事のため、「続けられるかどうかを確かめただけ」だというが、「法律に逆らってでも働きたいという覚悟を見せなければならなかったのか」という疑問が残るのも事実だ。

 平昌五輪のバイトに関するトラブルは、他にもある。

 昨年11月、同組織委員会の下請け業者による装備運営の短期バイト求人情報があった。3カ月間の泊まり込み、時給は最低賃金を上回る8,000ウォン(約830円)の好条件ということもあって、最終的に約100人が選ばれたという。ところが、勤務開始日は延期に延期を重ね、ようやく決まった勤務開始日の10日前、突如100人全員の採用が一方的に取り消された。

 問題は、その後に下請け業者の所在がつかめなくなったことだ。韓国通信社「news1」の取材によれば、「平昌冬季五輪組織委員会は装備運営の下請け業者のうち、バイトを雇用したというところは存在しない」と説明。

 選ばれた100人が住民登録証(日本のマイナンバーにあたる)や個人情報などを業者側に渡している状況を見る限り、「個人情報を狙った大規模の詐欺である可能性がある」と、専門家は指摘している。

 フェアプレーを育み、平和な社会を実現するための祭典で、これ以上理不尽なことがなければいいのだが……。
(文=S-KOREA)

●参考記事
・過去にはドタキャン、乱闘事件にボイコットも…北朝鮮の美女軍団は平昌に来るのか?
http://s-korea.jp/archives/26409?zo=1

・“お客さんは神様”はもう終わり!? アルバイトを守る韓国人のさまざまなアイデア
http://s-korea.jp/archives/9850?zo=1

 

最終更新:2018/01/16 21:00
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