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八丈島“闇スナック”は、なぜ摘発されたか──「韓国系」に甘かった当局の緩み

テレビ朝日「テレ朝news」より

 東京・八丈島で無許可のスナックを営業したとして、韓国籍の経営者と店長の2人が風営法違反の疑いで警視庁に逮捕された。経営者の高春華容疑者と店長の田京順容疑者は、東京都公安委員会の風俗営業許可を受けずに、5年前から店を営業していたとされる。

 八丈島で飲食店を営む男性によると、「女性ホステスが客の隣に座って接客をするという、実質的にはキャバクラ運営だった」と明かす。

「大きくはない店ですけど、確か2~3人の女の子を雇ってたと思いますよ。スナックであれば、客にはカウンター越しで接客しないといけないはずで、カラオケのデュエットもダメとか、規定があったんですが、そういうのを破っていて、実質キャバクラ。そうなると接待遊飲営業というカテゴリーで申請が必要で、警察から止めるように指導を受けてたみたいですけど、一度そういうのやっちゃったら、客をつなぎとめるために止められませんからね」

 ならばキャバクラとして影響すればよさそうなものだが、「キャバクラにするには広さや明るさに制限があるし、営業時間も0時までだから、スナックのフリをして申請しない業者がいる」と男性。

 ただ、八丈島で風営法違反の摘発は初めてだという。

「そりゃ本土に比べて警察の監視も緩いですよ。観光客がお金を落としてくれる収入は貴重なんですから」(同)

 八丈島は羽田から飛行機で1時間弱の距離だが、人口は1970年代の約1万人から右肩下がりで8,000人を切るほどに減っており、地域活性化が島の最重要課題となっている。そのため、島の収入源の約半分を占める観光業の低迷には危機感が強い。違法営業と見られるスナックがあっても、指導などにとどめて改善の猶予を持たせていたようだ。

「大きな声では言えませんが、中でも韓国系スナックに対しては緩い感じがありました。島の空港はもともと日本軍が飛行場として作ったんですが、その工事には数百人の韓国人を動員していて、現在もその親族が住んでいますから、“日韓友好”の印という意味もあって大目に見られていたんですよ。一部では過去、韓国に帰った元労働者の方を招待しようという動きがあったほどですからね。警察だって、波風を立てたくなかったはずですよ」(同)

 しかし、それが一転して摘発となったのはなぜだろうか。

「長く続く不況もあって、敵意を持った同業者が通報するんです。同じ韓国スナック同士でも、日本国籍を持っているとか持っていないとかで対立しているところがあるくらいでね。あとは政治問題なんかで日本が韓国とモメるたびに、島の歴史を知りもしない連中が『韓国系スナック出ていけ』とか言い出したり、チクり(通報)が増えるんですよ。島を発展させたいのはみんな同じだから、ギスギスしてもいいことは何もないんですけどねえ」(同)

 それでも、店が違法操業だったのは間違いなさそうで、昨年12月、警察は行政立ち入りを行っていた。高容疑者らはこれを甘く見て営業を継続していたことで「なあなあになっていた」と容疑を認めているという。

 グルメ芸人として知られるアンジャッシュ・渡部建も毎年訪れるという八丈島、夜の街も健全な経営で観光客を楽しませてほしいものである。
(文=片岡亮/NEWSIDER Tokyo)

最終更新:2018/03/13 22:30
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