日刊サイゾー トップ > エンタメ > ドラマ  > 『黄昏流星群』第7話レビュー

幸せを掴むのは強い者ではなく変化できる者──佐々木蔵之介主演ドラマ『黄昏流星群』第7話

 日野の母・冴(麻生祐未)は、ガンが再発していた。日野は、母にそれを伝えるが、冴は「運が良かった。あなたの結婚式に間に合う」と、むしろホッとした表情を見せるのだった。

 その夜、日野が向かったのは真璃子の元だった。「美咲を送ってきた」そう噓を言って、真璃子を呼び出し、デートに誘い出し、夜の遊園地に行く。

 婚約者に別に好きな人がいるという日野と、夫の不倫に悩む真璃子。パートナーに裏切られた二人の心の傷は、どこか似ているのかもれしれない。日野の思いには応えらせないとしながらも、真璃子はどこかで彼を求めているのだ。

 完治は、美咲の不倫相手の戸浪(高田純次)が、ロンドンの大学に客員教授として行くことになったことを聞かされる。「もう別れた。会いたくても会えない」という美咲を信じるしかなかった。

 そして、美咲と日野の結納が交わされる。どこにでもあるような幸せな家庭。そんなひとときは、嵐の前の静けさであったのかもしれない。

 思い出ボックスの整理も一段落し、従業員は、達成感を覚える。仕事で大切なのは、達成感なのだ。完治自身も、一息つき、栞の家にお礼を言いに行く。しかし、出てきたのは、栞と一緒に食堂で働く小俣(山口美也子)だった。そして、「完治とは別れたい」という栞の言葉を伝えるのだ。

 自宅に帰った完治を待っていたのは、さらなるショックだ。美咲が、戸浪を追ってロンドンに行くという置き手紙があったのだ。完治たちの一家に暗雲が立ち込め始めた…。

 今回は、仕事と恋愛のバランスについて描かれていた。個人的な見解を述べるなら、えてして、忙しく仕事をしている人ほど、恋愛などにも積極的であるように思う。時間的に制限されることはあるが、その分、ストレスや精神的な疲れの中で、誰かを求める気持ちが強まっていくのではないだろうか。最近何かと話題のカルロス・ゴーンだって、あれだけの激務の中で、前妻と離婚し、新しいパートナーを見つけ再婚しているのである。「英雄色を好む」という言葉は、あながち噓ではないのだろう。

 次回は、今回の成功物語とは違って、かなりの波乱が起きそうだ。婚約を破棄した美咲の行方、日野と真璃子の関係に気づく冴、そして栞の体調も気になる。終盤に向かって、魅力が増したキャストとともに、展開を見届けたい。

(文=プレヤード)

最終更新:2022/11/24 12:11
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