日刊サイゾー トップ > スポーツ > サッカー  > なでしこはなぜ批判されない?

W杯ベスト16敗退も、語られるのは美談ばかり……なでしこジャパンはなぜ批判されないのか?

JFA公式サイトより

 なでしこジャパンのFIFA女子ワールドカップ2019は、決勝トーナメント1回戦で終焉となった。11年大会で初優勝、15年大会でも準優勝を果たしていたのにもかかわらず、今大会はまさかのベスト16止まり。

 そんな、なでしこジャパンに対し、世論は温かい。

 理由は2つある。ひとつは、オランダ戦の長谷川唯の同点ゴールが、バルセロナやマンチェスー・ シティといった一流クラブを彷彿とさせる、“バレエのような”美しいゴールだったから。英・BBCが「今大会ベストゴールのひとつでは?」と称賛すれば、カタールのスポーツ専門局・beIN Sportsも「美しいチームワークゴール」と呼応している。

 さらに、元オランダ代表選手が、内容ではなでしこが勝っており、「(オランダは)勝つには値しなかった」と語っている。これは2つ目の理由にもつながるが、オランダの決勝点が微妙な判定から生まれたからだろう。

 88分、熊谷紗希が腕でシュートブロックしたということでPKを取られた。これが決勝ゴールとなり、日本は1回戦で消えることになるのだが、多くのメディアでは「ハンドリングではない」「女子サッカーの審判のレベルは低い」と日本を擁護する声のほうが多い。

 実際、なでしこの敗戦はアンラッキーだったからなのだろうか? サッカーライターに聞いた。

「指摘されているように、女子サッカーの審判のレベルは男子より低い。熊谷が取られたハンドリングも、すべての審判がハンドとするジャッジではない。ですが、ハンドとされても仕方がない部分もある。熊谷に、腕を後ろに組んだり、リスクを回避する動きはなかった。この試合のビデオ・アシスタント・ レフェリー(VAR)は男性の審判でしたが、ミスジャッジと指摘しなかったのは、主審によって判断が分かれるため、女性レフェリーの判定を尊重したのだと思います。反省すべきは、この試合でもコーナーキックから失点したこと。とにかく、高倉麻子監督のチームはセットプレーの守備が弱い。そして、ケガ人も多すぎる。これはアンラッキーだったからとはいえません」

 もちろん、海外メディアが敗退国の戦い方を称賛することはある。だが、今回は国内の世論も温かいから驚きだ。高倉監督解任論は出ておらず、選手たちへのバッシングもない。優勝、準優勝と続いていた国が、16強で敗れたのにもかかわらず、である。なぜなのだろうか?

「一番の理由は、女子サッカーがそこまで注目されていないからです。以前なら、澤穂希、宮間あやなど有名選手がいて、川澄奈穂美も大会でブレークした。ですが、一般的には今大会の選手名はほとんど知られていない。バッシングするよりも、“感動をありがとう”路線の記事のほうが読者に読まれるのでしょう。さらには、日本サッカー協会の田嶋幸三会長がロシアW杯時に掲げた“オールジャパン” と同じように、高倉監督は初の女性監督。その“オールレディース” を田嶋会長が気に入っている節もある。そのへんの空気感もあり、サッカー協会周りの番記者も批判しないので、ネガティブな記事が少ないのだと思います」(同)

 28日現在 、各ポータルサイトのスポーツトップを見ても、なでしこの名前は出てこない。勝ち続けなければ、選手名を覚えてすらもらえず、批判記事すら上がらない。なでしこジャパンの選手たちは、この現状を胸に刻むべきだろう。

(文=TV Journal編集部)

最終更新:2019/06/28 18:00
こんな記事も読まれています

W杯ベスト16敗退も、語られるのは美談ばかり……なでしこジャパンはなぜ批判されないのか?のページです。日刊サイゾー芸能最新情報のほか、ジャニーズ/AKB48/アイドル/タレント/お笑い芸人のゴシップや芸能界の裏話・噂をお届けします。その他スポーツニュース、サブカルチャーネタ、連載コラムドラマレビューインタビュー中韓など社会系の話題も充実。芸能人のニュースまとめなら日刊サイゾーへ!

ページ上部へ戻る

絶対的満足度の至宝店

すべて見る

人気連載すべて見る

元木昌彦の『週刊誌スクープ大賞』

「週刊現代」「FRIDAY」の編集長を歴任した"伝説の編集者"元木昌彦による週刊誌レビュー

“元アウトローのカリスマ”瓜田純士、かく語りき

“元アウトローのカリスマ”瓜田純士の最新情報をお届け! 嫁・麗子も時々登場。

トンデモ海外ニュース

世界中のびっくり珍事件をお届け。世界はやっぱり広かった!

深読みCINEMAコラム『パンドラ映画館』

最新作・話題作から珠玉の掘り出しモノまで、毎週1本必観の映画作品を徹底レビュー

じゃまおくんのザオリク的マンガ読み

マンガレビューブログ管理人じゃまおくんが、世の中に埋もれる過去の名作マンガを発掘!

イチオシ企画

【キング・オブ・アウトロー】瓜田純士、かく語りき

“キング・オブ・アウトロー”こと瓜田純士が森羅万象を斬る不定期連載
写真
特集

ジャニー喜多川氏逝去で、ジャニーズ事務所はどうなる⁉

ジャニーさん死去でジャニーズ事務所がいよいよヤバい!?
写真
人気連載

高良健吾主演のR18作

 初恋の相手にもう一度逢ってみたい、そう思う...…
写真
インタビュー

ここがヘンだよレコード会社

 今年3月、麻薬取締法違反容疑で逮捕され、懲役1年6月、執行猶予3年の実刑判決が言い...…
写真