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『野ブタ。』好調でドラマ再放送活況でもテレビ局と事務所の仁義なきギャラ戦争が勃発!?

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日テレ公式宣伝部Twitterより

 新型コロナウイルスの影響でドラマのロケや撮影の再開の目処が立たず、5月に入っても春クールのドラマが始まらない異常事態になっている。民放各局は再放送や再編集の傑作選を主軸とした放送に切り替えているが、出演タレントのギャラをめぐって問題が浮上しているという。

 日本テレビは土曜10時のドラマ枠で、2005年のヒット作『野ブタ。をプロデュース』を再放送。当初は「2週連続で特別編を放送」という触れ込みだったが、5月16日の放送回でもはや6週目に突入する。

 しかし、この“苦肉の策”が思わぬ結果に繋がっているようだ。

「『野ブタ。』は再放送にも関わらず、初回の視聴率が11.0%をマークし、その後も高水準をキープしていて好調です。各局とも過去の人気ドラマのリバイバルを開始しており、TBSは2016年に大ブームを巻き起こしたドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』の未公開場面を盛り込んだ『ムズキュン特別編』を放送する予定。放送回数は未定ですが、視聴率が良ければ第一話からの再放送をする準備もしているようですよ」(民放関係者)

 再放送ドラマバブルに沸いている民放各局だが、水面下ではトラブルも起きかけているという。

「再放送の場合、基本的に出演者に対してギャラは支払われません。主演クラスや大御所俳優の場合は、局側が配慮して元のギャラの数パーセント程度を払うこともありますが、それも特例です。ほとんどの芸能事務所も、局との今後の付き合いを考えてギャラの交渉はしないというのが慣例なんです」(前出の民放関係者)

 これまで、再放送ドラマは平日の昼帯や深夜帯の放送が多く、そもそも視聴率を獲れないコンテンツだった。そのため、局側もギャラについて深く考えていなかったようだが、この非常事態で状況は変わってきているという。

「『野ブタ。』に関しては、契約上の規定で主演の亀梨と山下にほとんどギャラが支払われないことにジャニーズ事務所が難色を示しているようです。日テレ側も二人に番宣などをさせることでなんとかギャラを捻出したわけですが、それも通常の連続ドラマのギャラからすれば微々たるもの。バラエティや情報系の番組ではギャラが支払われないものもあり、このやり方にジャニーズ事務所は機嫌を損ね始めているんです」(同)

 ドラマの再放送やバラエティ番組の傑作選が連発されるなか、他の事務所からもクレームが出ているようだ。

「芸能事務所からしても、今回ばかりは局側の顔色をうかがっている場合ではなく、各事務所が申し合わせをしてギャラ問題に声を上げていくつもりのようです。
 ただ、民放各局は今年度のCMによる広告費は半減すると言われており、無駄な出費を抑えるように各部署に通達を始めています。あるタレントの名前を冠した人気番組のプロデューサーは、傑作選でもMCやレギュラーのタレントには今まで通りにギャラを払うべきだと上層部に掛け合っているようですが、そんな前例はないですし、どうなることか……」(同)

 人々の生活をガラリと変えてしまった新型コロナウイルスだが、テレビ局と事務所サイドの関係性にも影響を及ぼしているようだ。

小林真一(フリーライター)

テレビ局勤務を経て、フリーライターに。過去の仕事から、ジャニーズやアイドルの裏側に精通している。

こばやししんいち

最終更新:2020/05/16 17:30
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