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石原さとみ主演『アンサング・シンデレラ』原作の評判は? ドラマは現役薬剤師をファンとして取り込めるか

 

ドラマの原作『アンサングシンデレラ 病院薬剤師 葵みどり』(ゼノンコミックス)

 石原さとみの主演ドラマ『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』(フジテレビ系)が、いよいよ7月16日から始まる。

 『アンサング・シンデレラ』の原作は、「月刊コミックゼノン」(コアミックス)で連載中の、荒井ママレによる『アンサングシンデレラ 病院薬剤師 葵みどり』。薬局ではなく病院に勤務し、医療チームの一員として入院・外来患者に薬を提供する“病院薬剤師”にスポットを当てており、現役薬剤師や薬学部に通う人からも評判の漫画だ。

「アンサング」は英語で「ほめられない」という意味。縁の下の力持ちや、世に知られない英雄のことを「アンサングヒーロー」と呼ぶが、薬剤師は、医師のように感謝されたり、看護師のように親しまれたりすることは少ない。「医師に指示された薬を出しているだけ」と軽視されてしまうこともある。しかし、薬剤師は医師の出す処方箋に唯一異議を唱えることができる存在であり、患者にとっては“最後の砦”なのだ。

 主人公・葵みどりは、ドラマ版では8年目の中堅薬剤師だが、原作では2年目の新人薬剤師。同僚たちが淡々と効率的に仕事をしているなか、患者のことを思うあまりつい深入りして時間をかけてしまうような、情に厚く仕事熱心な女性だ。しかし時には「もしかして、薬剤師っていらなくない?」と疑問に感じてしまうことも。薬剤師の立場に悩み、葛藤しながらも、先輩の瀬野章吾をはじめ周囲の人々に支えられながら、成長していく。

 先述の通り、原作は薬剤師として働く人からも「あるある」「共感できる」として好評を博している。特に医師と薬剤師の関係性は忠実に描かれているとのこと。第一話でみどりが医師に処方ミスを指摘すると、「そんなケアレスミスでいちいち疑義かけて時間無駄にしてんじゃないよ!」と言い放たれてしまう。実際にこんな対応をする医師ばかりではないが、忙しさのあまり、薬剤師の指摘はおざなりにされがちなようだ。

 他にも現場ならではのトラブルや、患者が薬を処方通りに飲まないことなどが、薬剤師たちの共感を呼んでいる。医療ドラマは、現実ではあり得ない演出が医療従事者から指揮されがちだが、原作の評判を聞く限り、医療従事者がズッコケてしまうような展開はなさそうだ。

 陰日向に咲く薬剤師たちにとって、医療現場を支えている自分たちの存在が脚光を浴びることは、少なからず喜ばしいはず。それが民放でドラマ化して放送されるとなれば、興味本位で見る人も多いのではないだろうか。そんな薬剤師をファンとして取り込めるかどうかは、しっかりと作りこまれた原作を、どこまで忠実に再現するかに懸かっているのかもしれない。

■番組情報
木曜ドラマ『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』
フジテレビ系にて、7月16日(木)スタート/毎週木曜22:00~
出演:石原さとみ、田中圭、西野七瀬、真矢ミキ、成田凌、 桜井ユキ、井之脇海、
金澤美穂、迫田孝也、池田鉄洋、でんでん ほか
原作:荒井ママレ
脚本:黒岩勉
演出:田中亮、相沢秀幸
音楽:信澤宣明
プロデュース:野田悠介
制作著作:フジテレビ第一制作室
公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/unsung/

早乙女りこ(ライター)

東京生まれ神奈川育ちのフリーライター。映画・ドラマはジャンル問わず幅広く鑑賞しており、物語の展開を予想したり、役者の演技を複数作品で見比べたりすることが趣味。

さおとめりこ

最終更新:2020/07/15 00:03
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