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自民党保守派はトランプ再選を望んでいる−−靖国神社参拝で安倍政権と対立したバイデン大統領誕生で予想されるやっかい事

無視できない四年前の大統領選でのバイデンの発言

 バイデンは4年前の大統領選で、民主党候補だったヒラリー・クリントンの集会で演説した際に、トランプが日本や韓国の核武装を容認しているとみられている点を捉え、「核保有国になり得ないとする日本国憲法を米国が書いたことをトランプは知らないのか」とする旨の発言をしたという。

 今の日本国憲法が米国主導の元で書かれたのは事実であっても、日本国憲法の中に核保有を禁じる条文はないので発言は一部事実誤認だ。いずれにせよ、当時は現職の副大統領だったバイデンがこうした形で唯一無二の同盟国である日本に言及したのだとすれば、内心は今もかなり日本を見下していると考えて間違いないだろう。

 トランプには安倍という猛獣使いがいた。

 菅義偉首相に対しても、安倍の後継ということでトランプは、これまでのところ、一定の敬意は払ってくれている。バイデンの場合、自身の信条がない分、靖国参拝のような、日本人の心の琴線に触れるような問題でも、習近平ら中国指導部が強く物言いすれば、平気で日本に物を言ってくるかもしれない。

 政府は、11月3日の米大統領選でバイデンが勝利した場合は、来年1月20日の就任まで初会談のための菅義偉首相の訪米を見送る方向で調整を始めたという。賢明な判断だ。その間に、バイデンが日本にどんな物言い、内政干渉をしてきても、しっかりとそれを跳ね返す準備だけは進めてもらいたい。

最終更新:2020/11/02 15:45
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