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「キンプリよりもEXIT」…吉本興業、ジャニーズ衰退で芸能界支配に向けたある策略

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EXIT兼近大樹Instagram(@kanechikadaiki)より

 様々なスターが日々生まれている芸能界。そんな中でも、テレビを中心に存在感を示しているのが吉本興業とジャニーズ事務所だ。この2つの芸能事務所のタレントを中心にほとんどのテレビ番組が作られているといっても過言ではない。

「各テレビ局には、ジャニーズと吉本の専属担当者がいるくらいに両事務所に依存しています。特に新型コロナの影響でテレビ各局の売上が激減する中で、好感度も良くそれなりに視聴率も取れて使いやすいことから、企画会議では両事務所のタレントをMCにする想定で話が進められていきます」(民放関係者)

 ただ最近、そのパワーバランスが崩れ始めてきているという。

「これまではどの番組でもタレントをブッキングする際に、まずは出演できるジャニーズタレントを探すところから始めていました。そのタレントに合わせてゲストを組むことが多いからです。というのも、広告代理店の要望でCMを獲得するためにジャニーズタレントの起用が絶対条件の場合が多かったからです。しかし、最近ではジャニーズのKing & Princeなど人気グループの代わりに吉本のEXITをイケメン枠でブッキングせよ、との要請が多くなり、各番組で奪い合いになっています。それ以外にも、ジャニーズ以外のイケメンタレントもブッキング候補に上がることが多くなっています」(民放関係者)

 勢力図が変わったのは、ここ最近のジャニーズのドタバタが影響しているという。

「嵐の活動休止や長瀬智也、山下智久などビッグネームの退所で不安定なジャニーズ事務所のタレントを番組で使うことを広告代理店が嫌がっているんです。番組サイドもグループが解散したり一人だけ退所したりすると、総集編などを作る際にいちいちジャニーズ事務所に確認を取らなければいけないので面倒になる。そういった意味でも、ジャニーズ離れがテレビでは置き始めているんです」(民放関係者)

 そこで重宝されているのがEXITなのだという。

「ジャニーズ以外のイケメンはギャラも安く使いやすいのですが、知名度が低い場合が多い。その点、EXITは知名度もありイケメン枠で使える上にトークも出来るので一石二鳥。しかも、兼近は売出し中の時に過去の犯罪を週刊誌で報じられたが、しっかりと謝罪をすることで好感度を上げてみせた。こういったピンチに強いところも広告代理店に信頼されていて、今年は数本のCMがすでに決定しているようです」(民放関係者)

 さらに、吉本興業はジャニーズが衰退したことで一気に攻勢をかけてきているという。

「『ラヴィット!』(TBS系)では、司会の川島明のギャラは、他の朝の帯番組を担当するタレントよりもかなり安めのようですが、そのかわりに各曜日にこれから売出し中の芸人をうまく配分するバーター契約をした。しかも、情報バラエティとしたことで吉本の芸人が活きる番組作りが出来るようになっている。吉本が制作の協力含め最も力を入れている番組の一つです。さらに、制作費が少なくなった民放各局のために芸人のギャラをかなり抑えて交渉に臨むなど友好的な姿勢を見せている。ギャラを安くする代わりに、吉本が版権に絡めるDVDが制作しやすい番組を民放と組んで次々と作る予定のようです。吉本にとってもテレビ局にとってもオイシイ話なので、今まで以上に吉本芸人の番組が増える予定です」(民放関係者)

 ネットでは吉本芸人ばかりのテレビに批判の声も大きいが、両者の蜜月関係はこれからも続いていくようだ。

小林真一(フリーライター)

テレビ局勤務を経て、フリーライターに。過去の仕事から、ジャニーズやアイドルの裏側に精通している。

こばやししんいち

最終更新:2021/05/10 18:00
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