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菅政権、側近からの批判でついに崩壊前夜か? 安倍晋三“首相復帰説”の陰謀論も

側近からも批判が…菅政権の五輪強行開催開催の不可解さ

 菅政権も断末魔である。

 文春によれば、これまで菅首相のいいなりになってきた側近たちからも、あからさまな菅批判が次々に飛び出しているという。

 先の1日100万回接種に、田村憲久厚労相は反対し、全国の自治体を取り仕切る武田良太総務相は、「できっこないことを、何回も呼び出されて、やらされている」と不満を漏らしたという。

 西村康稔担当相は、北海道に緊急事態宣言を出すことを渋っていた菅に、「専門家は納得しない」と食い下がり、岡山、広島を含めた宣言発令が決まったそうだ。

 更に波紋を呼んだのが、菅首相が東京や大阪に大規模接種会場を開設して、自衛隊の医務官や看護官の派遣を決定してしまったことだった。岸信夫防衛相は「事前に何も聞いていない」と不満を口にしたという。

 批判は、菅が頼りにするブレーンからも出ている。観光立国政策を担っているデービッド・アトキンスも文春に、「今の日本は、世界から見ると『本当に大丈夫なのか?』という状態です。(中略)日本はコロナに関するデータをあまりにも公表していないので、諸外国の不信を招いています。(中略)ワクチン接種も進んでいません」と語り、「私は、五輪開催国として失格だと思います」とまでいい切っている。

 まさに菅政権崩壊前夜のようである。だが、菅政権のあまりの支持率の低さに、菅を降ろして安倍晋三を三度首相に据えようという“陰謀”が自民党内にあるとメディアが騒いでいる。

 菅も嫌だが、安倍はもっと嫌だ。日本人はそこまでバカだとは思いたくない。

 何度でも繰り返していうが、菅首相がコロナ対策を万全にできないのは、何が何でも東京五輪を開催したいからである。

 ところで、ポストが、東京オリンピック・パラリンピックの是非を考える面白いデータを調査し公表している。

 スポンサーとなった71社の企業を対象にアンケートを実施し、1、7月開催に賛成か、2、開催の場合は無観客にすべきと思うか、3、有観客で開催の場合、社員に会場での観戦を推奨するか、という3つの質問を投げかけたという。
 
 国民の7割、8割が反対する巨大イベントを3720億円もの協賛金で支えている彼らには、「なぜ五輪を後押ししているのか」を答える義務があるからだ。

 興味深いのは、IOCと直接契約を結ぶ「ワールドワイドパートナー」という最上位のスポンサーは約200億円も払うのだが、トヨタ自動車、パナソニック、ブリヂストンの3社は、明確に「賛成」という回答をしていないのだ。

 賛成と明確に答えたのは、アース製薬、EF、ANAホールディングス、大和ハウス工業、東京地下鉄、東日本旅客鉄道だけ。

 こんな当たり前の報道が他メディアでできないことこそが日本の重大事なのだとポストは息巻く。理由は、これまでの五輪ではあり得ないことだったが、今回は国内の大手新聞社すべてが五輪スポンサーに名を連ねているからである。

 以下はNEWSポストセブン(05.22 07:00)から引用。

――五輪には莫大な税金が投入され、環境負荷や国民負担も伴う。開催の是非はもちろん、開催方法や予算の執行状況などを国民が監視できるよう自由に報道するのがメディアの役割だ。だからこそ、世界では五輪スポンサーにはメディア企業は入れないのが原則だし、まして大手メディアが勢ぞろいしてスポンサーになるなど禁じ手なのである。

 おさらいしておくと、4種類あるスポンサー契約のうち、3番目にランクされるオフィシャルパートナー(協賛金は約60億円)になっているのが「読売新聞グループ本社」「朝日新聞社」「毎日新聞社」「日本経済新聞社」で、4番目のオフィシャルサポーター(同約15億円)になっているのが「産業経済新聞社」と「北海道新聞社」である。

 それぞれ系列のテレビ局を持つから、事実上、国内すべての全国紙と全国テレビネットワークがスポンサーとして五輪を推進する立場にある。彼らはアンケートになんと答えたか。それは記事の末尾に紹介する。

 自分たちも五輪ムラの住民だから、日本の新聞やテレビニュースは「海外のメディアで五輪中止の社説が出た」という間接的な報道はするものの、自分たちの社説、社論として堂々と中止を主張するところはない。

 この「令和の大政翼賛報道」を作り上げたのは森喜朗・前組織委員会会長とされる。メディア首脳と頻繁に飲み会を開いて手なずけてきた安倍晋三・前首相も一役買ったのは間違いない。
 
 二人は同じ派閥の親分・子分の関係でもある。その遺産を受け継いだ菅義偉・首相や組織委員会が国民世論を無視して強行開催に突き進んでいられるのは、そういう翼賛体制をよく理解しているからだろう。

 つまり、日本の大手メディアはとっくの昔に五輪マフィアに取り込まれ、牙を抜かれているのである。(中略)
さて、「五輪翼賛会」に参加した新聞各社はアンケートにどう答えたか。

 読売新聞グループ本社「当社は『安全な大会の実現に万全を尽くすことが大切だ』と社説で繰り返し述べています。ただ、観客の有無については東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の結論が出ていない段階で、お答えしかねます」
 朝日新聞社「お答えをいたしかねます」
 毎日新聞社「新型コロナウイルス変異株による感染が拡大する中での東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催につきましては、選手やスタッフ、観客の安全が確保される一方で、医療体制に悪影響を与えることがあってはならないと考えており、5月1日付社説でも取りあげたところです」
 日本経済新聞社「お答えはしません」
 産業経済新聞社「回答は差し控えさせていただきたいと存じます」
 北海道新聞社「ご回答を控えさせていただきます」

 読売と毎日はかろうじて回答を寄せたが、「安全が大事」とか「医療体制が大事」などというのは当たり前すぎて社説に値しない。

 菅首相が壊れたレコードのように繰り返す答弁ペーパーとほとんど同じ文言である。しかも読売は、組織委が結論を出していないことには答えないというのだから、もはや組織委の下部組織であることを自任しているのではないかとさえ感じる。――

 ポストは、「これだけの国民の関心事に当事者として回答しない朝日、日経、産経、北海道は、今後、自分たちはどんな理屈で当事者たちを取材するのか不明だし、もはや紙面で何を言っても読者の共感は得られないと覚悟すべきだろう」と結んでいるが当然であろう。

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