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EXIT「なぁ人類」の歌詞が物議…兼近の炎上騒動への“アンサーソング”との見方も

7月2日に配信限定でリリースされた「なぁ人類」

 人気お笑いコンビ・EXITが、3日に生放送された大型音楽特番『THE MUSIC DAY』(日本テレビ系)にアーティストとして出演。2人が作詞にも参加した新曲「なぁ人類」がテレビ初披露されたが、その歌詞をめぐって物議が起きている。

 番組では、ド派手な衣装をまとったEXITの兼近大樹とりんたろー。が、個性的なダンサーたちを引き連れて登場。初めてテレビで披露するとは思えない完成度で、歌とダンスを繰り広げた。

 普段とは違ったクールな2人に魅了されるファンが相次いだが、SNSでは歌詞に着目したコメントが続出。いじめ問題やジェンダーレスといった話題が歌詞に出てくるのだが、その中で「正義を振りかざすいじめっ子」などと“正義の暴走”を皮肉るようなフレーズがあり、問題そのものよりも、それを論ずる「社会の息苦しさ」を主題にしているように読み取れたことで賛否が発生した。

 ネット上では「メッセージ性が強くて感動した」「社会問題を訴える歌詞は珍しいから新鮮」「いろいろと切り込んでいてスゴい。2人にしか歌えない」と評価する声がある一方、それ以上に「社会の問題と向き合い戦おうとする姿勢を冷笑するひどい歌詞」「問題そのものより『行き過ぎた正義』をテーマにしていてビックリ」「もっと弱者に寄り添った今風の考え方を持ってると思ったのに……」といった批判コメントが多く寄せられている。

 また、歌詞には「コロンブスがアメリカ大陸を見つけた時代の方がよっぽど自由と希望溢れてただろ」というフレーズがあり、これも議論の的となっている。

 昨年、BLM(ブラック・ライブズ・​マター)運動が盛り上がるなかで、白人至上主義や黒人の奴隷化、先住民への迫害を象徴する存在として、全米各地でコロンブス像が破壊される事件が相次いだ。像の破壊の是非はともかく、現在は“侵略である”との歴史認識が広がっている。そのため、この歌詞について「植民地主義はたくさんの人を不幸にした、ぐらいは社会の共通認識であってほしい」「多様性を認めてって歌詞もあるのにコロンブス出すって……」「その自由と希望は白人目線だけだよ」と厳しい声が上がっているのだ。

 さらに、今回はショートバージョンが披露されたことでテレビでは省略されたが、歌詞の中には「ポテトヘッドはジェンダーレス時代によりMr.& Mrs.を返還 謎めいてく昨今のルール」という一節も。

 宇多田ヒカルがつい先日、「『ミス・ミセス・ミズ』のどれかを選ばなきゃいけないことにうんざり。自分の婚姻状態や性別を前面に押し出す呼ばれ方に違和感しかない」とSNSで表明したことも話題になったばかりだが、英語における敬称をジェンダーニュートラルに改めようという考えは世界的に広まりつつある。2017年にはニューヨーク市の公共交通機関で「Ladies and Gentlemen」の呼びかけが廃止されたが、昨年10月に日本航空がこれに追従したことも話題になった。

 またこの歌詞は、今年2月、アメリカの有名なおもちゃ「Mr.ポテトヘッド」がブランド名から「Mr.」を外して「ポテトヘッド」に改称すると発表されたことを皮肉ったものと思われるが、これはあくまでブランド名が変更になるだけで、キャラクターとしてのMr.ポテトヘッドとその妻のMrs.ポテトヘッドは今後も存続するので「返還」したわけではない。

 結果、「全体的に勉強不足なのが露呈しているのでは」といった声まで上がる状況になっているようだ。

「今回の歌詞の内容については、EXITの過去の炎上騒動への“アンサー”なのではと考えるネットユーザーも多い。

 今年2月、東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗会長(当時)の失言による辞任騒動に対して、兼近が『自分が被害の及ばないところから石をひたすらぶつけて「なんか偉そうなジジイを俺が降ろしてやったぜ」みたいな感じがして気持ち悪い』などとネット番組でコメントし、物議を醸した。この時、SNSでは兼近へのバッシングも目立ちましたが、それに対して『正義を振りかざすいじめっ子』といった歌詞が出てきたのかもしれません」(芸能記者)

 第二の炎上騒動となりそうな気配だが、こうやってSNSで批判が殺到すること自体が、EXITが歌詞で風刺していることではないかという指摘もあるようだ。

 放送翌日、りんたろー。は自身のTwitterで「誹謗中傷かんたーん!理性捨てた手にiPhone握るだけー誰でもできるー」などと意味深につぶやき、これが歌詞批判への反論なのではと騒がれたことで火に油を注ぐ事態になっている。また、兼近は放送後に自身のTwitterで、ファンのコメントに返信する中で「対等や公平を意識した曲」と断言している。

 「現代の若者」の代表として社会問題や政治問題について積極的に発信してきたことで、世間では評価する声も多かったが、潮目が変わる可能性もありそうだ。

雑誌や書籍、ネットメディアで芸能記事を執筆中。アイドルから俳優、歌手、大御所まで幅広くカバーする柔軟さと情報網が強み。

さいきじゅん

最終更新:2021/07/05 19:00
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