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菅内閣、五輪閉幕後にいよいよ退陣か―党内でささやかれる“64年東京五輪後の池田内閣”故事

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菅義偉首相(写真/Getty Imagesより)

 東京五輪が盛り上がっている。日本チームは過去最高の20個の金メダル(8月4日時点)を獲得、後は8日の閉幕までにどこまで上積みされるのかに注目が集まる。

 しかしこの五輪の盛り上がりは、菅義偉政権の人気浮上に必ずしも、結びついていない。自民党の主流派閥に属すある代議士が、自民党議員同士の内輪の集まりで、「1964年の東京五輪閉会式翌日に退陣表明をした、池田勇人(いけだ・はやと)の故事が引き合いに出された」と、明かしている。

 池田は同年10月10日に開幕した東京五輪に先立つ、9月9日に国立がんセンターに喉頭がんの治療のため入院した。すでにがんは進行していたが、「前がん症状」と発表された。病名は本人に知らされなかったが、側近らは“五輪終了後の退陣”の演出への準備を進めたという。国立競技場で閉会式が終わった翌日の10月25日に、池田は退陣を表明した。

自民党内で浮上する五輪閉幕式後の退陣

 引き合いに出されたこの故事は、8月8日に行われる東京オリンピック2020閉会直後の菅首相退陣を促すものなのだろうか?

 しかし五輪の後、8月24日から9月5日まではパラリンピックが予定されている。こちらについて、前出の代議士は「パラリンピックは中止しても大して金がかからない」とさえ話していた。

 パラリンピックに参加する選手たちの持つ障害はそれぞれだが、8月末も猛暑が続く東京の状況を考えれば、呼吸器系に基礎疾患を抱える選手などは果たして耐えられるのかと、医療の素人の筆者でも考えてしまう。4058人だった7月31日の東京都の感染者数が8月後半に1万人近くになるような状況になれば、当然、中止という選択肢も浮上してこよう。アスリートたちの生命を守るという観点から、パラリンピック中止の可能性はあり得る。

国内政治と密接に連動する東京五輪

 池田勇人が退陣して佐藤栄作に政権が交代した1964年同様、今回の東京五輪も国内の政治と密接に連動している。

 菅首相に近い筋によると、菅首相が思い描くのは9月に予定されている自民党総裁選(9月30日に総裁任期満了)を先送りして、臨時国会を召集し衆院解散・総選挙というシナリオだ。

 7月26日付の日本経済新聞によると、菅内閣の支持率は前回調査の6月から9ポイント低下の34%で、20年9月の内閣発足から最低の数字だ。菅首相が最優先の政策課題として掲げる新型コロナウイルスワクチンの接種計画について、「順調だと思わない」との回答が65%だった。今のままでは、自民党総裁選での再選も危うくなることは菅首相自身がいちばん分かっているはずだ。

 二度目のワクチン接種を終えた接種率は28.8%(7月31日時点)。ワクチン接種が行き渡るまで衆院選を先送りし、その後に行ったほうが、総裁選での菅首相の再選(願わくば無投票再選)が高まると菅首相陣営は目論む。

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