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張本勲「女性蔑視発言」の謝罪文を女性キャスターに読ませる違和感…『サンモニ』の姿勢に疑問の声が続々

文=斉木順(さいき・じゅん)

張本勲の「女性蔑視発言」謝罪文を女性キャスターに読ませる違和感…『サンモニ』の姿勢に疑問の声が続々の画像
張本勲氏(Getty Imagesより)

 野球評論家の張本勲氏が、女性やボクシング競技を蔑視したかのような発言をしたことについて、15日放送の『サンデーモーニング』(TBS系)で謝罪した。しかし、女性サブキャスターの唐橋ユミが謝罪文を読み上げたことや、張本氏自身の謝罪が5秒ほどだったことで物議を醸している。

 張本氏は8日に放送された同番組で、東京五輪ボクシング女子フェザー級で入江聖奈選手が金メダルを獲得したことについて「女性でも殴り合い好きな人がいるんだね。どうするのかな、嫁入り前のお嬢ちゃんが顔を殴り合って。こんな競技、好きな人がいるんだ」と発言。「それにしても金(メダル)だから“あっぱれ”あげてください」と最終的には称賛していたが、女性や女子ボクシングを軽視する「嫁入り前のお嬢ちゃんの殴り合い」といった表現が問題視され、日本ボクシング連盟からTBSに抗議文が送付される事態となっていた。

 張本氏は12日、番組プロデューサーとともに「言葉足らずで反省しています」などと釈明コメントを出しており、15日の放送で正式な謝罪があるであろうと注目を集めていた。

 ところが、番組は司会の関口宏が問題に触れることなく「夏真っ盛りのはずなんですが、なぜか雨が多い」と切り出す形でスタート。冒頭からの謝罪を想像していた視聴者たちは、まさかの“通常運転”にア然となった。

 謝罪は番組中盤のスポーツコーナーの前に行われたのだが、関口は「番組からお詫びをしなければなりません。唐橋さんよろしく」とコーナー進行を務める唐橋に振り、番組を代表すべき立場の関口でも当事者の張本氏でもなく、唐橋が「先週のスポーツコーナーで張本勲さんのコメントの中に女性および、ボクシング競技を蔑視したと受け取られかねない部分があり、日本ボクシング連盟より抗議文が寄せられました。不快に思われた関係者の皆さま、そして視聴者の皆さま、大変申し訳ございませんでした」と謝罪文を読み上げた。

 それに関口が「私も会話の途中でも間違いを正せばよかったかということを反省させられました」と続け、ようやくリモート出演していた張本氏が「今回は言い方を間違えて反省しています。以後、気を付けます」と頭すら下げずに短く謝罪。張本氏のコメントはわずか5秒ほどだった。

 まるで唐橋が番組を代表して謝罪させられたかのような格好になったことで、SNSでは疑問の声が続出。「唐橋さん」「張本さん」などがTwitterのトレンドワード入りとなった。

 同日に番組出演していたフォトジャーナリストの安田菜津紀氏も、放送後に自身のTwitterで「番組内で(張本氏の謝罪に関する)発言の機会がありませんでしたが、張本さんの発言を『蔑視と“受け取られかねない”』ものと表現されたこと、それを女性のキャスターの方が伝える形をとったことは、再発防止にはつながりえないものだと私は考えます」と指摘し、女性蔑視発言の謝罪文を女性キャスターに読ませたことを疑問視した。

 また、2010年まで同番組に出演していたジャーナリストの江川紹子氏は、自身のTwitterで「軽いな~。番組としては、あの張本氏になんとか『反省』という言葉を言ってもらいましたー、だからもう忘れてちょ、ということでしょう」と因縁のある張本氏の謝罪を評した。江川氏は番組内で意見が対立したことで張本氏の逆鱗に触れ、TBS側から番組出演見送りを申し入れられた過去がある。

 ネット上では現在も批判が拡大している状況だが、江川氏が「あの張本氏」と表現したように、“何はともあれ張本氏が「謝った」のは異例中の異例”とする声がある。一部では、番組の「打ち切り説」が関係しているとの報道もあるが……。

「同番組の視聴者は高齢者が大半といわれていますが、最近は基本的に中学生以上から40代までの視聴率を指す『コア視聴率』がスポンサーに重視されている。コア視聴率が上がらず、たびたび失言で炎上騒動が起きている『サンモニ』は打ち切り候補になっているのでは……といわれているようです。しかし、表向きは平均世帯視聴率が14%前後、個人視聴率も8%ほどと毎週のように高水準を記録していますから、これで打ち切りが即検討されるような状況になるとは考えにくい」(芸能関係者)

 となると、何が「あの張本氏」を謝罪に追い込んだのだろうか。

「TBSにとってボクシング中継はドル箱で、大みそかには10年連続で世界戦を放送しています。張本氏の発言に抗議した日本ボクシング連盟はアマチュアボクシングを統括する団体ですが、プロの世界にも影響力が大きく、騒動をこれ以上大きくしてボクシング業界との関係をこじらせたくないという局側の思惑があったのでは。また、入江選手は愛嬌のあるキャラクターで各番組に引っ張りだこになっており、TBSとしても彼女を積極的に起用したいでしょう。となれば、同連盟と揉めるわけにはいかない。ただ、それでも番組にとって張本氏と関口氏の存在は別格ですから、恥をかかせるようなことはできず、唐橋さんに“謝罪役”が押し付けられることになったのではと考えられます」(前出)

 はたして、張本氏や関口は問題の本質を理解していたのかどうか。彼らが「喝!」なのか「あっぱれ」なのかは、視聴者の判断に委ねられることになりそうだ。

斉木順(さいき・じゅん)

雑誌や書籍、ネットメディアで芸能記事を執筆中。アイドルから俳優、歌手、大御所まで幅広くカバーする柔軟さと情報網が強み。

最終更新:2021/08/16 20:00

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