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マギー脚本『#家族募集します』視聴率急落の原因は過去作『カンナさーん!』に共通?

文=東海林かな(しょうじ・かな)

『#家族募集します』公式サイトより

 東京五輪の影響により3週間のブランクを経て放送再開した、TBS系金曜ドラマ『#家族募集します』に暗雲が立ち込めている。

 同ドラマは、SNSの「家族募集」で集まったシングルファーザー・マザーら男女4人と子ども3人がシェアハウスで共に暮らしながら、新しい家族のカタチを見つける、という新時代のホームドラマ。 8月13日に放送された第3話は、主人公の赤城俊平(重岡大毅)が5歳の息子・陽(佐藤遙灯)にすでに母親は亡くなっており、もう帰ってこないことをついに打ち明ける、という重要なシーンが放送された。3話にして物語のクライマックスかのようなシーンだったが、世帯平均視聴率は5.1%(関東地区・ビデオリサーチ調べ/以下同)と、第1話の7.7%、第2話の7.8%からガタ落ちと言わざるを得ない数字となってしまった。

 その原因を考えると、約1ヶ月も間が空いてしまったため、というだけではどうやらなさそうだ。大きな理由として考えられるのが、同時間帯に放送されている日本テレビの看板映画枠「金曜ロードショー」だ。この日は、夏恒例の“3週連続ジブリ”の初週として宮崎駿監督の『もののけ姫』が放送され、13.8%もの世帯平均視聴率を獲得している。これはTBSの同枠ドラマが背負う宿命なので、人気映画放映時の視聴率落ち込みは致し方ないと言えるだろう。

 ただそれ以上にSNSやネット上のドラマ口コミサイトを見て気になるのは、『#家族募集します』の脚本に対する評価が大きく割れている点だ。俊平が陽に母の死を話すシーンや、一歩前に進むことを決めた俊平がラストに亡き妻の写真を抱いて泣き崩れるシーンに、「第3話見ながら大号泣」「3話もめちゃくちゃ感動で涙止まらん いいお話すぎて涙腺崩壊」と感動の声が多数上がり、「マギーさんの脚本って本当温かいなぁ。昔から大好き」「脚本も出演者も素晴らしい」などと高く評価する意見が多く見られた。

 その一方で、「気持ち悪いくらいに素直で無垢で可愛い子ども、全くリアリティがない。お母さんが亡くなった事、あんな簡単な説明で納得するのも不自然」「演出が『ザ・段取り芝居』でだめだめだし、脚本も残念」など、脚本に対する辛辣な意見も少なくない。

 脚本を担当しているのは、コントユニット「ジョビジョバ」のリーダーとしても知られる俳優のマギー(児島雄一)だ。彼が脚本を手がけた作品の中で『#家族募集します』と共通しているように感じられるのが、2017年の同局のドラマ『カンナさーん!』。渡辺直美がシングルマザーの主人公を好演し、全話平均視聴率10.1%とまずまずの話題作だったが、やはり評価が大きく分かれていた。登場人物が皆いい人で嫌な気持ちにならない、元気がもらえるドラマといった好評価の一方で、リアリティがない、ありえないなどの声も多く上がり、不倫夫とよりを戻してハッピーエンドという最終回の展開に不快感を覚える人もいた。

 『#家族募集します』も、現実的な視点で観るとツッコミどころは満載で、リアリティに欠ける脚本だと言えるかもしれない。だが、目指す方向性はハッキリしていて安心感がある。悩みや楽しいことをシェアし合える幸せを感じることができる、心温まる“家族”の物語だ。おそらく、ドラマにどこまでリアリティを求めるかで評価が分かれるのだろう。マギーが見せたいのは、リアルよりもファンタジーなのだ。“ありえなさ”を楽しめるかどうか、が分岐点になっているのではないだろうか。ドラマだからこそ、嫌な気分になりたくない、現実にはありえなくても皆が良い人でハッピーエンドが良い、そんな人には深く刺さるし、一方でリアリティを求める人は脱落してしまう。それがマギー脚本なのかもしれない。

 第3話で急落した視聴率について、視聴者からは「今期ドラマの中では視聴率は1番じゃないかもしれないけど、圧倒的満足度というか降水量1番でしょ」「このドラマは視聴率よりも降水量を計測していただきたい」など、今期ドラマのなかで最も泣ける作品といった意見も上がっている『#家族募集します』。8月20日放送の第4話ではまたまた新メンバーが登場、波乱が待っているようだ。裏ではジブリ作品がまだ続くので、視聴率は気にせずに、今回も視聴者の高い“降水量”を記録することになるのか、を楽しみにしたい。

■番組情報
金曜ドラマ『#家族募集します』
TBS系毎週金曜22時~
出演:重岡大毅、木村文乃、仲野太賀、岸井ゆきの、金子大地、小松和重、福山翔大、丸山礼 、石橋蓮司、佐藤遙灯、宮崎莉里沙、三浦綺羅 ほか
脚本:マギー
演出:福田亮介、村尾嘉昭
プロデューサー:佐久間晃嗣、岩崎愛奈、那須田淳
主題歌:ジャニーズWEST「でっかい愛」(Johnny’s Entertainment Record)
製作:TBSスパークル、TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/kazokuboshuu_tbs/

東海林かな(しょうじ・かな)

東海林かな(しょうじ・かな)

福岡生まれ、福岡育ちのライター。純文学小説から少年マンガまで、とにかく二次元の物語が好き。趣味は、休日にドラマを一気見して原作と実写化を比べること。感情移入がひどく、ドラマ鑑賞中は登場人物以上に怒ったり泣いたりする。

最終更新:2021/08/20 12:00

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