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ANARCHYが示した“俺”イズム

邪魔なノイズは抑止する ANARCHYが歩む新たな物語

文=佐藤公郎

――2014年にエイベックスとの契約を結び、自身のレーベル〈CLOUD 9 CLIQUE〉を傘下に新設したANARCHY。舞台を華やかな場所に移そうが、彼のスタンスは何も変わらず、計3枚のアルバムをリリースし、より多くのプロップスを手にした。18年には自らのクリエイティブ・プロダクションとなる〈1% | ONEPERCENT〉を設立、映画『WALKING MAN』(19年)では監督業に挑むなど、順風満帆のように思われた――が、今年4月に1%から離脱し、新たに〈THE NEVER SURRENDERS〉なるクリエイトチームを立ち上げたことが判明。去る6月にリリースされたアルバム『NOISE CANCEL』は、そんな新生ANARCHYの門出を祝す作品となったわけだが、現在に至るまでの道程にはどのような物語があったのか? 彼が見た決別の先の未来を問う。(「月刊サイゾー」2021年7.8月合併号 【裏“ヒットソング” 】特集より転載)

邪魔なノイズは抑止する ANARCHYが歩む新たな物語の画像1
(写真/cherry chill will.)

――主題に入る前に、14年に契約を結び19年に契約満了となった、エイベックスというメジャーレーベルでの活動を振り返ってもらいたいんですが、そこで得たものとはなんでしたか?

ANARCHY “メジャー”というフィールドを意識して制作できたことが一番の財産だったと思ってます。そもそもインディでやってきたことを違う場所に届けられる、という希望を持ってメジャーに移籍したんで。やれたこともあったし、もちろんやれなかったこともあるけど、得たものは“今の自分”ですかね。今回の『NOISE CANCEL』ができたのもそのおかげだと思ってますから。

――窮屈に感じたことはなかった?

ANARCHY 縛られてた感覚はないっすよ。自由に向き合えてたと思うし、不安もなかった。比喩表現っていうのかな、言ったらあかん言葉だったり、過激に思われるようなリリックに対してもそこまで指摘されることもなかった。ただ、僕の好きなサンプリングをしたヒップホップは(許諾の面で)実現できなかった苦労はありましたけどね。

――今でこそラッパーがメジャーに籍を移すことがディスの対象にもならない時代となりましたが、契約締結の時点でやっかみなんかはあったんですか?

ANARCHY 「昔のANARCHYがよかった」「メジャー行って死んだな」とか言われましたよ。でも、そう言われることが勝負してる証拠だと思ってたんで。もともとディスに対する怖さもなかったし、インディとメジャーではやることが違うのは当たり前。サウンドも大幅に変わったし、僕としては「良い音楽は良い」と言える世の中にしたかった。「ANARCHYは裏の力を使ってる」とか言われたとして、どんな力を使おうが、良い音楽を作るのがアーティストだと思ってますから。じゃないと人に届くわけがない。そういう意識で制作に臨んでました。

――メジャーと契約を結び、本誌でANARCHYくんにインタビューをした際、「『生活が変わったでしょ?』と言われても、『ほんまにあんまり変わってない。まだ何も成し遂げてないから』」と答えていましたが、約5年の在籍期間で成し遂げられたものはありましたか?

ANARCHY その環境下でも「ANARCHYのラップを作れた」ことですかね。音楽で安定を得られたし、映画に出演することも(『HiGH&LOW THE MOVIE』/16年)、監督をした作品(『WALKING MAN』/19年)を作ることもできた。スケジュールが決まった仕事が続いたから、ちょっとサラリーマンになったような気分でした。結構忙しくしてたんで、本業のほうで「ここまでの期限にアルバムをリリースしないと違約金が発生」とかあったけど(笑)、曲そのものを作る苦労はなかったから、その時は当時のヒップホップシーンを凝縮した『The KING』(19年)という全曲フィーチャリングのアルバムを作りました。そのアルバムがあっての『NOISE CANCEL』なので、今回はフィーチャリングを一切なしにしたんです。

――違和感が残った仕事は?

ANARCHY つまんねえなクソが! と思える仕事は何度かあったけど、クライアント側が求める期待に応えたい気持ちはありましたよ。それは自分の作品のため、セールスのため、より多くの人にANARCHYを知ってもらうためにも。でも、そういう仕事をこなしたからこそ、改めて「自分はこういう人間なんだな」って気づかされた部分もあるので、何事も経験っすね。

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