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元[Alexandros]庄村聡泰、『ヴェノム』の続編をネタバレなしで語る事を断念

元[Alexandros]庄村聡泰、新作『ヴェノム』は来週公開『スパイダーマン』の前説として見るの画像1
『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』公式サイトより

※本原稿は映画の内容に関するネタバレを含みます!

 映画好きの方もそうでない方もテレビやらウェブやらのあらゆる媒体、広告で目にするのはそう、来る2022年1月7日に公開日が決定となったみんなが気になる”アイツ”の新作。仮面ライダー1号本郷猛の映えある犠牲者第1号の蜘蛛男”じゃない方”の蜘蛛男で、赤くて目がデカくて全身タイツだけど(ちなみに”である方”の蜘蛛男は赤い目がデカくて多分コイツも全身タイツ)そんなアイツは、そんなあなたの親愛なる隣人などとのたまっている。言わば来年の大本命であろう『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』の98分に渡る金のかかった前説であった。

 以上、『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』の原稿である。

 と締めてしまうと原稿料が出ないので、無所属フリーランス社会人1年目37歳おっさん、原稿料の為にもう少し頑張ります。

 コレ、ネタバレなしで書けと言われれば勿論そうさせて頂くのだが、そうすると「最後の最後に重大なメッセージが隠されている」だったり「ポストクレジットまでは絶対に席を立つな」と言うマーベル好きなら周知、そしてそうでなくとも映画好きであれば、クレジットの最後まで席を立たないのが基本であるのでそんな分かりきった提携文に終始せねばならず、それもシンドイなぁと思い担当者にネタバレの許可を得た次第だ。寛大なサイゾー編集部に感謝である。

 言ってしまえばシリアスじゃない『寄生獣』であった前作のゆるさには更なる磨きが掛かり、思い人であるアンの婚約に落ち込む主人公エディを励ますべく朝食作りに励むヴェノムや劇中はっきりと発音される”ハイク”、”サヨナラ”、”オショウ”など、前作でエディとヴェノムの関係値が明確化されているのをいい事に、2人のユーモラスな掛け合いが全編に渡って繰り返されるものだから”俺は一体何を観させられているのだろう”と思ったまま本編は終わり、ポストクレジットにて”前説だったんかーい”となった訳だ。

 個人的にヴェノムはとっても大好きなキャラクターだっただけに、サム・ライミ版最終作である『スパイダーマン3』での描かれ方が余りにもアレだったので、今度こその気持ちであったのだ。悲願であったのだ。結果前作はヒットし、続編では更に望んだ形とは大きくかけ離れた形ではあるものの(だってヴェノムなんだからホラーテイストのダークヒーローものだと思うじゃんかまさか萌えキャラ路線で来るとは思わないじゃんか)、取り敢えず人気者となっておっさんは嬉しい。

 ただしクレタスとカーネイジ、テメーはダメだ。

 前作のポストクレジットに出て来てギョロ目で”俺がここを出たら大虐殺(カーネイジ)になるぞ”とか”これは次作こそホラーテイストの……!”とおっさんの気持ちを煽りまくっといて、カーネイジの力を用いない主な悪行は

・通行人の衣服を強奪
・コンビニの店員をボコる
・路駐の車をパクる

 しかしとらんやんけばかやろうこのやろう。

 カーネイジはカーネイジで運悪くクレタスの恋人が絶叫による音波攻撃を能力とするシュリークだったもんだから、(ヴェノムもカーネイジも音が弱点)劇中ずっとそれに翻弄されっ放し。まあそれを利用しない限りヴェノムは、カーネイジに敵わなかったであろう事も分かるんだけども、である。

 一応言っておけば原作のカーネイジはスパイダーマンに於ける最強最悪のヴィランであり、更にクレタスも完全にイカれたサイコキラーとして描かれているので、それをこんな形で無駄遣いするだなんておっさんは悲しい。

 だがおっさんは信じている。時を経てヴェノムは人気者となったし、またそもそもスパイダーマン含むアメコミ映画はリブートされまくっているので、いつかカーネイジも来るSSU (ソニーズスパイダーマンユニバース)の諸作が更にヒット(ノーウェイホームは凄まじい興行収入を叩いとるらしいすね楽しみ)してその金でR18+のグチャドロホラーでリブート版が制作される事を信じている。その為に今回はその身を捧げてくれたのだと解釈している(歪みきった解釈)。

 クレタスを演じたウディ・ハレルソンもきっと「ゾンビランド」でトゥインキーを食べ過ぎた所為ですっかり甘ちゃんになってしまったのだろう(嘘です造形も演技もサイコーでした刑務所で暴れ回るシーンなんかちょっと泣きそうなくらいカッコ良かったですでもあの時出した竜巻みてーなヤツをヴェノムにカマしてやりゃあ一撃だったんちゃうんとかも思ってます)。

 おっさんは、

 信じている。

庄村聡泰(コラムニスト・スタイリスト)

ロックバンド[Alexandros]のドラマーとして2010〜21年に活動。バンド時代の収入ほぼ全てを注ぎ込むほど傾倒した音楽や洋服を中心に、映画やマンガ、アニメやグルメ、世界各地の珍スポットなどのさまざまなカルチャーに精通し、これらの知識と経験を生かしてライフスタイル提案型ファッションブランド「スナック NGL」を始動。また、歌劇な過激団 @furaku_taru の制作総指揮を務めるなどプロデュース活動や、#サトヤスタイリングとしてファッションスタイリングや、#ショウムライターとして音楽や映画をはじめさまざまなメディアでインタビューやコラムを執筆。自ら映画にも出演するなど精力的な活動を広げている。 #サトヤスタイリング #ショウムライター インタビュー

Twitter:@shomurasatoyasu

Instagram:@shomurasatoyasu

庄村聡泰のホームページ

しょうむらさとやす

最終更新:2022/02/03 01:00
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