ジャニーズゲーム実況にグロは合わない？ファン向け気配り見せるも再生回数に懸念

　YouTubeチャンネル『Johnny’s Gaming Room（JGR）』で2月8日にアップされた動画では、人気ホラーアクションゲームの『バイオハザードヴィレッジ』をジャニーズWESTの藤井流星と神山智洋、なにわ男子の大橋和也と長尾謙杜の関西チームがプレイした。

　神山の「ゲームやってますか？」という投げかけから始まると、4人ともゲームが好きなようで、毎日サッカーゲームで遊ぶという長尾には、藤井が「それは俺もや。絶対、俺の方が強い」とマウントをかける。

　そしてバイオハザードシリーズの経験有無を問われると、長尾が「それこそ、このバイオハザードヴィレッジ、全部クリアしてますよ」と余裕の笑みで反撃に出た。

　これには藤井も「ちょっと待ってよ。すんなりクリアしたら1番おもんない」とタジタジ。
そして大橋もゾンビ系のゲームは片っ端からやっているといい、藤井も過去のシリーズを友人と楽しんだことがあるという。

　神山はというと、プレイしたことはあるものの「俺ちょっとバイオハザード苦手なタイプなんよ」とビビりだと明かした。

「YouTubeで人気が高いゲーム実況系動画の中でも、バイオハザードシリーズは世界中で人気です。芸人・狩野英孝も自身のYouTubeチャンネル内で、バイオハザードなどの実況生配信は特に人気が高いですよね。狩野のおかしなリアクションが恐怖を和らげることに貢献していて、視聴者にはそのバランスがいいのでしょう。今回はノリのいい関西勢が集い、どちらかというとワイルド系メンバーだったので、コメント欄にも好意的な意見が多いですが、基本的には暴力的でグロテスクな演出なので、刺激が強すぎると感じるファンもいるでしょうね」（芸能リポーター）

　さすがに女性ファンが多いため、タイトルには【マイルド編集版】、動画の冒頭には「暴力シーンやグロテスクな表現を控え目に編集していますがホラーが苦手な方や心臓が弱い方はご注意ください」と注意喚起があるのは、ジャニーズ流の配慮だろう。

　しかし、これでは“バイオハザード”の良さを殺してしまうのでは……。

　まずは約4分間ゲーム全体のストーリーを流し、リラックスして眺める4人。開始から11分過ぎたころ、プレイが進みながら画面下には「銃撃まで……5」とカウントダウンが始まった。

　これはもちろん視聴者への、心の準備のために編集で追加されたもので、当の本人たちは知る由もなく、登場人物が急に目の前で銃で打ち抜かれ、4人は「あぁ～」「どうした」と状況がつかめずに恐怖心に駆られている。真顔の神山と大橋は、手を反射的にグーにして力が入っているようだ。

　目の前で、味方であろう老人が、襲撃に巻き込まれた際には、大橋は「うわぁ～うわぁー！」と両手をグーにし、顔が赤くなる。比較的冷静に傍観している藤井と「ケチャップや、ケチャップ～」（血のこと）と優しい表現で反応する長尾がアップされ、ゲーム序盤で動画は終わった。

　翌日にはすぐさま続編が配信され、開始1分で「しばらくグロテスクな表現が続くのでメンバーのリアクションをお楽しみください」と、顔をしかめる4人だったが、その後は終始ワーキャーいいつつゲームを楽しんだ。

　しかしながら「JGR」のチャンネル登録者数は現時点で91万人、100万回以上再生されている動画も多数ある中で、バイオハザード回の視聴回数は第1弾が35万回、第2回は24万回と、いつもほどは振るわない。

「ゲーム好きには物足りない内容でも、普段は別世界のイケメンたちが同世代の男の子と同様にプレイを楽しんでいるのは確かにキュートです。ただ、やはりラブ&ピースなアイドル像と相反する、暴力的でグロテスクな荒々しいゲームは少しミスチョイスな気がしますね。特に、なにわ男子のファンは若年層が多いので、見たくても怖くて諦めたなんてかわいそうなことも考えられます。チャンネルの動画配信日程は週５日なので、人気ゲームもピックアップして苦肉の策だったのでしょうが、この視聴回数だと、これからもジャニーズ側の模索は続きそうですね（既出・リポーター）

　いつもファンを大切にするジャニーズのエンターテイメントは、ここでも発揮されていたということだろう。

大沢野八千代（ジャーナリスト）

1983生まれ。大手エンタメ企業、出版社で勤務後、ネットソリューション企業に転職。PR案件などを手掛けている。KALDIフリーク。

おおさわのやちよ