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いいオトナのための傑作「キラキラ青春映画」レビューVol.1

『ハニーレモンソーダ』SnowManラウールがキラキラ世界へあなたをブチ込む! オトナの“元カノアレルギー”も治癒する、善人たちの青春映画

王子様・ラウールくんのスーパーウィスパーボイスに胸キュン!

 そんな平和な世界の中で繰り広げられる恋愛模様。相手の王子様は<髪の毛はレモン、性格はソーダの男の子>。ソーダな性格ってなんやねんってツッコみたくなりますが、ハニーレモン男子を演じるSnow Manの高身長超イケメン男子・ラウールくんが、内向的なヒロイン、羽花(ウカって読みます。名前までトロくて可愛い)に繰り出すハニー増し増し甘いしかねえキュンキュンワードのラッシュを見ているうち、ソーダな性格問題のことなんて全部ぶっ飛んじゃうくらいのキラキラな世界観の中にぶち込まれます。「石でもお前は宝石なんだよ」、「いつでも飛んできてやるよ。俺ね、空飛べるんだ」というキラーワードのみならず、頭ポンポンしたり、言葉を交わすたびに顔3センチまでの超至近距離近づいたり、「やだー、チューしちゃう!チューしちゃうってば!」とドキドキするようなことばっかりしてくるんだからたまったもんじゃありません。男性陣からは「こんなくせえ言葉、言えるか!」というご意見も聞こえてきそうですが、ぶっちゃけ女子は好きなんですわ。アラフォーの私ですら、「うひゃー」って変な声が出ましたから。ラウールくんのスーパーウィスパーボイス、太陽の自然光に照らされて浮き出る美しすぎるアゴ筋、うるうるな瞳、ドラマチックな音楽、完璧すぎる胸キュンシーンの数々を見ていたら、なんだか青春時代に引き戻された感覚になりました。

 あとさ、やっぱりアラフォーになると、誰かの目を真っすぐに見て「あなたが好き」なんて言わないじゃないですか。それがこの子たち、恐ろしいほど見つめ合いながら「好きです」「俺も、お前が好き」って言っちゃうんだからさ。いろんなものを削って生きてきているオトナたちは、たまにはこのハニーでソーダな超現実に触れることも大事なのではないでしょうか!

『ハニーレモンソーダ』を観て、彼女彼氏がいない方には「恋したい!」テンションをガッツリ上げてもらい、彼氏彼女がいる方には、自分が好きな相手が自分のことを好き!っていう宇宙的奇跡に感謝して、恋することの楽しさを今一度、噛み締めてほしいのです。

 

 

 

森田真帆(映画ライター)

1980年、東京生まれ。1998年に渡米。映画監督リー・タマホリのアシスタントとして、ドラマ「ソプラノズ 哀愁のマフィア」の制作現場に関わる。その後、ウィル・スミスが代表を務めるウィル・スミス・エンタープライズにてインターン、北野武監督『BROTHER』のロサンゼルスロケなどさまざま映画製作の現場を経験。現在はバツ2のシングルマザー。帰国後はシネマトゥデイの専属ライターとしてブラッド・ピット、トム・クルーズ、キアヌ・リーブスなどにインタビュー。カンヌ国際映画祭や、ベネチア国際映画祭の取材などで経験を積む。現在は映画ライターとして活動しながら、ライフワークとして大分県別府市にある別府ブルーバード劇場の番組編成を務めているほか、同劇場の盛り上げ役として様々なイベントを企画、有名監督たちとコラボした短編映画をプロデュースしている。ドキュメンタリー『十人十色の物語』を監督したほか、書籍『崖っぷちのハリウッドライフ〜まほのハリウッド日記』(シネマトゥデイ文庫)を発売中。

Twitter:@mahomorita

もりたまほ

最終更新:2022/05/20 19:22
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