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細田衆院議長“セクハラ”報道に政治部女性記者がダンマリのワケ

文=黒崎さとし(くろさき・さとし)

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細田博之(写真/Getty Imagesより)

 3週にわたって「週刊文春」(文藝春秋)から、セクハラ疑惑の追及を受けている細田博之衆院議長。細田氏は「事実無根」などと抗議書を出した一方、一時は立憲民主党などの野党が細田氏への不信任決議を出す動きも見せた。

 「文春」によれば、細田氏は記者、カードゲーム仲間、自民党の職員などの女性らに対し、「今から家に来ないか?」「添い寝するだけだから」「うちでプラネタリウムを見よう」などと、頻繁に誘った。いずれもコトには及ばなかったというが、三権の長、元派閥のトップという強い立場からの誘いは、セクハラと同時にパワハラでもある。

 だが自民党幹部は、「『文春』はしつこく報じ続けるでしょうが、細田さんが議長を辞めることはないでしょうね」と呆れている。それはなぜなのか。

「議長になると、中立な立場になるという意味で形式上党籍を離れるため、党として処分なり注意なりできないのです。法律違反を犯しているわけでなく、本人が完全否定している以上、党からも声を上げづらい。辞任すれば報道を認めたことになるので、細田さんはしがみつくでしょうね」

 記者へのセクハラといえば、2018年、財務省の福田淳一次官がテレビ朝日の女性記者に「胸触っていい?」「手縛っていい?」などと発言していたと「週刊新潮」(新潮社)が報じ、福田氏が辞任に追い込まれた件が記憶に新しい。

 しかし「今回とは状況が違う」と解説するのは週刊誌デスクだ。

「福田氏のセクハラ発言に悩んだテレ朝記者は、報じる事を前提に録音していました。テレ朝では報道できなかったため、その怒りもあって『新潮』に持ち込んだ。告発する側の覚悟があったため、録音データも公開された。ただ今回は、『文春』が当該の記者たちに取材をかけたことで発覚したにすぎず、記者からの告発ではない。録音データもなかなか出てこないでしょう」

 ICレコーダーやスマホで簡単に録音できる時代。政治部キャップは、「最近の記者はオフレコ懇談でも、正確を期すためにこっそりと録音している」と指摘しながらも、告発者が出ない理由をこう語る。

「最大派閥の清和会を率いていた細田氏の番記者ということは、エースの証。これまで“おじさん議員”からのセクハラを適当にいなしながら、スクープをものにしてきたわけです。女性記者にしてみれば、細田氏は『スケベなじいさん』くらいの感覚で、むしろ沈黙を保つことで”貸し”になると考えているのでは」

 ただそれこそが、記者と政治家の悪しき関係性を物語っている。政治部キャップが反省交じりに続ける。

 「政治家は基本的に“肉食系”ですし、女性記者もネタをくれるなら多少のセクハラ程度は良しとし、win-winの関係になってしまう例が多い。会社も、オンナ好きの幹部には女性記者を担当させたりしますね。細田氏が要職を歴任しながら、これまでセクハラが報じられなかったのは『上には上』がいるのと同時に、政治部記者の感覚が麻痺しているとも言えます」

 セクハラを問題視する報道をしておきながら、自らの社員についてはダンマリを決め込む大手メディア。その姿勢も問われている。

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黒崎さとし(くろさき・さとし)

黒崎さとし(くろさき・さとし)

1983年、茨城県生まれ。ライター・編集者。

最終更新:2022/06/07 20:00

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